インターネット上には「高菜が体に悪い」という情報も散見され、美味しくても控えるべきなのかと迷うかもしれません。
しかし、本当に高菜は体に悪いものなのでしょうか?
実は、その噂には誤解も多く含まれています。高菜そのものは栄養豊富な野菜であり、適切な食べ方を知れば、健康や美容に嬉しい効果も期待できるのです。
この記事では、「高菜が体に悪い」と言われる主な理由を5つに分解し、それぞれの真実を深掘りします。

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目次
「高菜が体に悪い」という噂、本当のところは?
「健康のために食生活に気をつけたいけれど、好きな高菜は体に悪いって聞くし…」。そんな不安を感じている方は少なくないでしょう。
高菜が悪者扱いされる最大の原因は 高菜漬け=塩分のかたまり というイメージです。
実際、可食部100 gあたりの食塩相当量は3.8 g(ナトリウム1,500 mg)と、同量の生高菜(0.28 g)に比べて約14倍に達します。
一方で厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病予防のために成人女性6.5 g未満、男性7.5 g未満、重症化リスクがある場合は6 g未満/日を推奨しています。
つまり漬物を100 g食べるだけで1日の上限の半分を超えてしまう。
これが「体に悪い」説の発端です。
参考文献:
自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会 報告書|厚生労働省
高菜が体に悪いと言われる理由①:塩分過多のリスク
「高菜が体に悪い」と言われる最も大きな理由の一つは、前述した通り高菜漬けに塩分が多く含まれているからです。
一般的な高菜漬けは、保存性を高めるために大量の塩を使って漬け込まれています。
茶碗1杯のご飯と一緒に高菜漬けを少し食べるだけでも、気づかないうちにかなりの塩分を摂取してしまう可能性があるのです。
塩分の過剰摂取は、様々な健康リスクに繋がります。
最も知られているのは高血圧です。塩分を摂りすぎると体内の水分量が増え、血管にかかる圧力が上昇し、高血圧を引き起こしやすくなります。
高血圧は、心臓病や脳卒中などの重篤な生活習慣病のリスクを高めることが明らかになっています。
また、美容面で気になるむくみも、塩分の摂りすぎが原因で起こりやすくなります。体内の塩分濃度が高まると、体が水分をため込もうとするため、顔や手足がむくんでしまうのです。
ダイエット中にむくみが気になる場合、高菜漬けの食べ過ぎには注意が必要です。
しかし、適切な塩分カットの工夫をすれば、このリスクは十分に回避できます。
高菜が体に悪いと言われる理由②:食べ過ぎによる消化不良
「高菜が体に悪い」と言われる理由の二つ目として、食べ過ぎによる消化不良が挙げられます。
高菜に含まれる食物繊維は腸内環境を整え、便秘解消に役立つなど体に良い成分ですが、過剰に摂取すると消化に負担をかけることがあります。
高菜の食物繊維は不溶性食物繊維が多く、水分を吸収して膨らむ性質があります。適量であれば便のかさを増やして排便を促しますが、摂りすぎると、下記のような症状を起こす可能性があります。
- 胃や腸の中で膨張しすぎて不快感や張りを引き起こす
- 消化酵素による分解が追いつかず、未消化のまま腸に到達する
- 腸の動きが活発になりすぎて、かえって下痢を引き起こす といった症状が出ることがあります。特に、胃腸がデリケートな方や、普段から食物繊維の摂取量が少ない方が急に大量に食べると、これらの症状が出やすくなります。
まずは量に気を付けることが大切です。
美味しくてついつい箸が進んでしまいますが、適量を守り、よく噛んでゆっくり食べることで、消化不良のリスクを減らすことができます。
高菜が体に悪いと言われる理由③:特定の成分による影響(ごく稀なケース)
「高菜が体に悪い」という噂には、高菜に含まれる特定の成分が、ごく稀に健康に影響を与える可能性を指摘する声も含まれています。
これは主に、シュウ酸とアレルギー反応に関する懸念です。
シュウ酸によるリスク
高菜を含むアブラナ科の野菜には、シュウ酸が含まれています。シュウ酸は、ほうれん草など他の野菜にも含まれる成分で、体内でカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムを形成します。これが、尿路結石の原因となる可能性が指摘されることがあります。
しかし、通常の摂取量であれば、シュウ酸が尿路結石に直結する可能性は非常に低いとされています。シュウ酸は水溶性であるため、アク抜きや茹でるなどの下処理をすることで大部分を取り除くことができます。
参考文献:シュウ酸と食品の関係:腎臓結石予防のための実践ガイド|市川駅前本田内科クリニック

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尿路結石の痛みは、人が人生の中で感じる痛みとして上位に挙げられるほど強いものです。好きだからといって食べすぎると結果として後悔する未来が待っているかもしれません。。。
高菜が体に悪いと言われる理由④:加工プロセスにおける懸念
「高菜が体に悪い」というイメージは、特に「高菜漬け」という加工食品の特性に起因することが少なくありません。
現代の食品加工においては、保存性や色味、風味を良くするために、様々な添加物が使用されることがあります。
保存料や着色料の使用
市販されている高菜漬けの中には、日持ちを良くするための保存料や、鮮やかな色を保つための着色料が使われているものがあります。これらの添加物は、国の基準に基づいて使用が許可されていますが、「体に悪い」というイメージを持つ人もいます。化学的な合成添加物を避けたいと考える健康志向の人にとっては、懸念材料となることがあります。
新鮮な生の高菜と、加工された高菜漬けでは、その特性や含まれる成分、そして体への影響が異なる場合があることを理解しておきましょう。
高菜が体に悪いと言われる理由⑤:栄養バランスの偏り
「高菜が体に悪い」という認識は、高菜漬けを過度に摂取することで、食全体の栄養バランスが偏ってしまうという側面からも考えられます。
どんなに体に良い食材でも、そればかりを大量に食べ続けることは、かえって健康を損なう原因となることがあります。
高菜漬けは、ご飯のお供として非常に優秀で、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。しかし、高菜漬けはあくまで「漬物」であり、それだけで一食の主役となるような栄養バランスを持っているわけではありません。特に、前述したように塩分が多く、脂質やタンパク質は控えめです。
もし、毎日のように大量の高菜漬けを食べる場合は、他の野菜や肉、魚、炭水化物なども合わせて十分に摂取しましょう。
高菜が持つ豊富な栄養(主要な栄養成分)
栄養成分 | 生高菜(100gあたり) | 高菜漬け(100gあたり) | 主な働き |
β-カロテン | 3,200 µg | 2,500 µg | 抗酸化・美肌 |
ビタミンK | 310 µg | 600 µg | 骨形成 |
カリウム | 560 mg | 220 mg | むくみ解消 |
食物繊維 | 6.9 g | 8 g | 整腸 |
(日本食品成分表2020年版八訂より)一般成分表-無機質-ビタミン類
加えて、高菜特有の アリルイソチオシアネート が肝臓の解毒酵素を活性化し、抗酸化・抗菌作用を発揮することも知られています。
高菜を賢く美味しく食べる調理テクニック
「高菜が体に悪い」という懸念は、主に高菜漬けの塩分と、食物繊維の過剰摂取による消化不良に起因することがわかりました。
しかし、これらのデメリットは、調理の工夫や食べ方次第で十分に回避できます。
ここでは、高菜のメリットを最大限に引き出し、賢く美味しく食べるためのテクニックをご紹介します。
塩分を約40%カット!水洗い+30秒湯通しテク
高菜漬けの塩分が気になる方には、この方法がおすすめです。
- 水洗い: まずは、高菜漬けを流水で軽く洗い、表面の塩分を流します。
- 水に浸す: ボウルに水を張り、高菜漬けを10分〜30分程度浸します。途中で水を何度か交換すると、さらに塩分が抜けやすくなります。
- 湯通し(30秒): 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、水に浸した高菜漬けをさっと湯通しします。目安は30秒程度です。長く茹ですぎると風味や栄養が損なわれるので注意しましょう。
- 水気を絞る: 湯通し後、冷水にとって冷まし、ぎゅっと水気を絞ります。この工程で、さらに塩分が抜け、アクや余分な辛味も和らぎます。
この方法により、高菜漬けに含まれる塩分を約40%カットできると言われています。塩分を控えることで、むくみや高血圧のリスクを減らし、ダイエット中でも安心して高菜を楽しめます。
高菜が体に悪いと言われることに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 冷凍保存すると栄養は減る?
β-カロテンやビタミン Kの減少はほとんどなく、水溶性ビタミンCは20〜30 %低下という報告があります。 急速冷凍し、1か月以内に消費すれば影響は最小限です。
参考文献:知っておきたい!冷凍・加熱で野菜の栄養価はどう変わる?|ロスゼロ
Q2. 高菜を毎日食べても良いですか?
生高菜なら50 g、漬物は20 gまでなら毎日でもOK。甲状腺疾患がなければゴイトロゲンの影響は心配不要です。
参考文献:ゴイトロゲン、通常量では甲状腺に大した影響なし|崎甲状腺クリニック
Q3. ダイエット中、高菜は避けるべき?
むしろ低カロリー・高食物繊維で腹持ちが良く、カリウムがむくみも軽減。炒め油と漬物の塩分さえコントロールすればダイエットの味方になります。
まとめ:高菜は栄養の宝庫!正しい食べ方で健康促進
「高菜が体に悪い」という噂に、これまで不安を感じていた方もいるかもしれません。
しかし、この記事を通して、その真実が明らかになったのではないでしょうか。高菜が体に悪いと言われる主な理由は、高菜漬けに多く含まれる塩分と、どんな食材でも食べ過ぎれば起こりうる消化不良のリスクに集約されます。
しかし、高菜そのものは、イソチオシアン酸アリル、β-カロテン、ビタミンC、K、カリウム、食物繊維、鉄分など、私たちの健康と美容をサポートする豊富な栄養成分の宝庫です。これらの栄養は、抗酸化作用、免疫力向上、美肌、骨の健康、腸内環境改善、貧血予防など、多岐にわたる嬉しい効果をもたらします。
「高菜が体に悪い」という誤解を解消し、高菜のメリットを最大限に享受するためには、賢い食べ方が鍵となります。
高菜漬けは、100gあたり3.8gの塩分を含みますが、水洗いと30秒の湯通しで約40%の塩分をカットできます。また、一日の摂取量を20gまでに抑え、よく噛んで食べ、様々な食材と組み合わせることで、消化不良を防ぎ、栄養バランスを整えることができますよ。
ぜひこの情報を参考に、高菜を食卓に賢く取り入れてみてください。

この度は、「高菜が体に悪いと言われる理由」に関する記事を制作しました。高菜漬けの塩分や食べ過ぎによる消化不良など、懸念される点に焦点を当てつつ、高菜本来の豊富な栄養価と健康効果を詳しく解説しています。適切な調理法や摂取量を守ることで、高菜はあなたの健康的な食生活の強い味方になります。
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