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あかすりの垢の量でよくある疑問5選!多いほど良い?色の違いや注意点も解説

   

SNSで、あかすりで取れた垢の写真を見て、衝撃を受けた方がいるのではないでしょうか。肌は一定の周期で新しい細胞と入れ替わり、古くなった角質は垢となって剥がれ落ちます(参考文献:肌荒れの原因|エスエス製薬)。

あかすりはこの古くなった角質や皮脂汚れを、意図的にこすり落とします。そのため、あかすりを「やってみたい」と興味をそそられる一方で、「こんなにこすって、肌へのダメージは大丈夫?」「垢の量は多い方が効果はあるの?」など疑問や不安に思うこともあるかもしれません。

この記事では、あかすりの垢に関するよくある5つの疑問やあかすりの適切な頻度メリット・デメリットについて薬剤師が解説します。

オオサカ堂コンテンツ制作チーム

【監修】オオサカ堂 コンテンツ制作チーム

おかげさまで28年間、安心信頼の個人輸入代行・オオサカ堂のコンテンツ制作チーム。専門知識を活かし、正確で分かりやすい情報発信を心がけています。 薬剤師資格保有者が監修。

【結論】あかすりの垢の量に良い悪いはない!指標は「しっとり感」「赤みの少なさ」など

あかすりで出る垢の量に良い・悪いの基準はありません。重要な点は、垢の量ではなく、施術後の肌の感触や状態です。

具体的には、肌がなめらかになり、触ったときに潤いを感じる「しっとり感」が指標と言えます。また、施術中はもとより施術後も肌がヒリヒリしないか、過度に赤みが出ていないかも重要なポイントです。

皮膚は外側から表皮・真皮・皮下組織の順に重なっており、表皮は順に角質層・顆粒層・有棘層・基底層から構成されています(参考文献:あたらしい皮膚科学(第3版)|中山書店)。

垢は古くなった角質が、皮脂や汗などと混ざってできます。あかすりによって角質層が剥がれすぎると、肌のバリア機能が損なわれて乾燥や赤みの原因になるため、垢が少ないからと擦りすぎるのは避けましょう。垢が少なくても、しっとりした赤みの少ない肌になっていれば、十分効果があると言えます。

あかすりの垢の量の疑問①正体は角質や皮脂、汚れなどの集合体

あかすりで出てくる垢は、肌のターンオーバーによって剥がれ落ちる古い角質皮脂汗を含む汚れが混ざったものです(参考文献:そもそも「皮脂」とは何か。頭皮や顔に過剰に分泌される原因と皮脂を抑える対処法を解説|再春館製薬所)。

ターンオーバーとは、肌が28~42日間程度で新しい細胞に入れ替わるサイクルのことです。
そのメカニズムは、表皮の一番下にある基底層にて新しい皮膚細胞が作られ、時間をかけて上に押し上げられて肌の表面に出てきます。

表面に出てきて古くなった皮膚細胞(角質)は、皮脂や汗、空気中のほこりなどが混ざって「垢」となって剥がれ落ちるのです(参考文献:肌のターンオーバーとは?乱れを改善・周期を整えてトラブル知らずの肌を目指そう|アリナミン製薬)。

角質は体内の水分蒸発を防ぎ、外部からの刺激やウイルス・細菌の侵入から体を守る重要なバリア機能として働きます。あかすりは、事前に剥がれ落ちる角質を摩擦により物理的に落とすケアです。

あかすりの垢の量の疑問②個人差あり!「垢がよく出る人」の条件

垢の量は人によって、また、同じ人でもその時の体調や環境によっても大きく異なり、汗や皮脂の分泌量、肌の乾燥状況、入浴習慣などが影響します。

垢が良く出る人の特徴として、皮脂が多い人や新陳代謝が活発な人があげられます。特に若い世代は、肌のターンオーバーのサイクルが早いため、垢の量が多くなる傾向です。

また、肌が乾燥している場合や間違ったスキンケアをしている場合も垢が出やすくなりがちです。肌がダメージを受けるとバリア機能が低下し、ターンオーバーが正常に行われなくなります(参考文献:乾燥肌でもピーリングして大丈夫?ごわつきの改善方法を紹介|健栄製薬)。

古い角質が残ることで角質が厚くなる(角質肥厚)ため、結果的に垢の量が増えるのです。

あかすりの垢の量の疑問③白、グレー、黒などの色の違い

垢の色は肌質や皮脂量、汚れの種類などによって変わるため、必ずしも汚れ具合を示すわけではありません。垢は本来、無色透明です。黒い垢が出る原因として考えられるのは次の通りです。

  • 皮膚のターンオーバーがうまく行かず、古い角質が溜まっている
  • 肌の油や空気中のほこりなどの汚れが混ざっている

一方で、白い垢の場合は、黒い垢のような汚れがあまり溜まっていないことを示しています。白い垢は角質がメインとなるため、乾燥肌の人に多く見られがちです。グレーの垢はその中間程度の汚れと考えると良いでしょう。

垢の色の違いは、その人の健康状態を示すものではなく、肌質や環境によるものです。

あかすりの垢の量の疑問④背中が特にすごい理由

あかすりをすると、背中から驚くほど垢が出ることがあります。背中は皮脂腺が多いため皮脂の分泌量が多く、汗もかきやすいので汗が古い角質と混ざり合って、垢ができやすいのが特徴です。

また、背中は手が届きにくく、洗い残しが起こりやすい部位です。さらに、乾燥や紫外線以外にも、衣類による摩擦が角質肥厚の原因となり、垢が溜まりやすい環境となります。

このような様々な理由により、特に背中は垢が多く出やすいのです。自分で背中を洗う際は、柄の長いブラシを使うと手の届かない部位も洗えます。しかし、背中は力が入りやすくなるため、こすりすぎには注意が必要です。

あかすりの垢の量の疑問⑤何日おきにやるのが正解?

一般的にあかすりは、2週間~1か月に1回の頻度で行うのが理想とされています。これは、個人差はあるものの肌のターンオーバー周期が28日程度であるためです。

頻繁に行うと、肌のバリア機能を損ないます。特に乾燥肌や敏感肌の人は注意が必要です。また、日焼け後や肌荒れ時は肌がダメージを受けているので、避けるべきです。くすみやざらつき等、肌の状態を見ながらご自身に最適な間隔を見つけましょう。

【あかすりのメリット】角質オフ・体臭ケア・リラックス効果など

あかすりには様々なメリットがあります。今回、特徴的な3つのメリットを紹介します。

①美肌効果:古い角質を取り除くことで肌のゴワつきやガサつきが解消され、くすみの原因が取り除かれるため、なめらかな肌になります。

②体臭改善:雑菌の繁殖や古い角質自体が体臭の原因となることがあります。古い角質は雑菌の餌にもなります。あかすりでは、臭いや雑菌の繁殖の元となる古い角質や余分な皮脂を取り除くため、体臭ケアに繋がります(参考文献:体臭の原因・対策を医師が解説!酸っぱい匂いをチェックで予防|養命酒)。

③リラックス効果:皮膚を適度に刺激することで、血行促進によるリラックス効果が期待できます。また、血行が良くなることで新陳代謝が高まり、老廃物の排出や冷え性改善に役立ちます。

【あかすりのデメリット】注意点・NG条件!日焼け・炎症・強擦・過頻度など

あかすりのメリットを紹介しましたが、デメリット注意点しない方がいい場合もあります。日焼け直後ニキビ湿疹など炎症を起こしている場合は、肌トラブルの原因となるため、あかすりは控えましょう。

また、ゴシゴシと強くこすったり(強擦)、頻繁にあかすりを行ったり(過頻度)するのも角質を必要以上に傷つける原因となります。これによりターンオーバーのサイクルが乱れ、肌のバリア機能が低下します。バリア機能の低下によって起こりうるリスクは次の通りです。

・水分が保持できなくなり、乾燥状態敏感肌になる可能性がある
・外部からの刺激に対する抵抗が弱くなり、紫外線やほこりなどわずかな刺激でも炎症を起こすようになる
・摩擦による炎症が原因で色素沈着を起こす

なお、生理前や生理中はホルモンの影響で肌が敏感になっていることもあるので、垢すりは避けた方が良いでしょう。垢すりの際は肌を強くこすらず、自身の肌の状態を見ながら頻度を調節しましょう。

あかすりのおすすめ手順と所要時間!入浴・サウナ→あかすり→即保湿

あかすりの効果を引き出しつつ、肌への負担を最小限にするには、あかすり前に入浴やサウナで体をしっかりと温め、肌をやわらかくすることが大切です。おすすめの手順とおおよその時間をまとめました。

①体を温める:
 38~40℃程のぬるめのお湯に15~20分程度つかるか、サウナでしっかり体を温める。
 体を温めて肌をやわらかくし、垢を落としやすくする。
 石鹸やボディソープは使わない(肌に膜を作り垢が出にくくなるため)。
②優しくこする:
 水滴が垂れない程度に体をふく。
 濡らして固く絞った垢すり布を使い、手足から心臓に向かって痛みを感じない程度に優しくこする。
③保湿する:
 シャワーで洗い流した後、タオルで水分を抑えるように拭く。
 肌が完全に乾ききる前に保湿ケアを行う。

あかすり後の肌は通常に比べて敏感になっているため、タオルで水分を拭き取った後すぐの保湿ケアが重要です。

あかすりの垢の量に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 顔にあかすりをするのはどんな効果があるの?顔の老廃物が溜まりやすい場所は?

顔の皮膚は体より薄く非常にデリケートなため、垢すり布の使用はおすすめできません。さらにシミやたるみ、シワといった肌老化を早めるリスクもあります。

顔を角質ケアしたい場合は、ピーリングや酵素洗顔など顔専用に設計された化粧品を使用しましょう。なお、老廃物が溜まりやすいのは、皮脂分泌が多い「小鼻の周り」「あご下」「額のTゾーン」などです。

Q2. あかすりの中止・受診の目安は?

あかすりの最中に、少しでも痛み刺激を感じた場合はすぐに中止してください。あかすりは通常、優しく行い、痛みを伴うことはありません。終了後、一時的に肌が赤くなることはありますが、痛みや赤みが翌日以降も引かない場合は炎症を起こしている可能性があります。

特に、強いかゆみがある時や、以前に比べて肌状態が悪くなっていると感じる場合は、皮膚科を受診し医師に相談することをお勧めします。

Q3. あかすりは体臭にききますか?

一次的ではあるものの、あかすりは体臭を軽減する効果が期待できます。体臭の原因には、古い角質そのものと、古い角質を餌にする雑菌があります。垢すりによって古い角質や皮脂が取り除かれ、雑菌の餌がなくなることで菌の繁殖しにくい清潔な肌環境を保つことができます。

しかし、あかすりだけで体臭が完全になくなるわけではありません。基本的な体臭対策は、清潔な状態の維持や食生活、衣類の管理など生活習慣の見直しが重要です。

まとめ:あかすりは垢の量ではなく、仕上がりと翌日の状態を指標にしよう

あかすりによる垢の量は肌質や生活環境、皮脂の分泌量など個人差や環境によるところが大きいため、垢が大量に出たから良いというものではありません。あかすりを適切に行うことで、古い角質除去により肌のターンオーバーをサポートし、すこやかな肌状態に導きます。

あかすり後の理想は、肌がしっとりと潤っていて、翌日に赤みやヒリヒリ感がなく落ち着いている状態です。この仕上がりの状態が、肌への負担を抑えながら古い角質を取り除き、滑らかな肌に導きます。

あかすりは体臭ケアリラックス効果が期待できる一方で、強くこすりすぎると肌トラブルの原因になるため、自身に合った頻度で行いましょう。なお、あかすり後は肌が敏感になっているため、保湿が重要です。あかすりを行う際は正しい知識を持って、心と体をリフレッシュしましょう。

監修者コメント
監修者の写真

あかすりは“垢の量”ではなく、施術後のしっとり感や赤みの少なさを指標に。角質除去・体臭ケア・リラックスなど利点がある一方、強くこする・頻回に行う・日焼けや炎症時の実施はNG。目安は2週~1か月に1回、入浴で温めた後に優しく行い、直後の保湿を徹底しましょう。顔は専用品での穏やかな角質ケアを。背中は力が入りやすいため注意が必要です。
【監修】オオサカ堂 コンテンツ制作チーム(薬剤師在籍)

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