2026/02/26

シナモンは独特な香りと風味で親しまれ、料理やスイーツだけでなく、代謝・消化の促進など健康目的でも使用され、オオサカ堂でもサプリメントを扱っています。
健康に良いと考えられているシナモンですが、一方で「肝臓に悪い」とも言われており、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
これは、シナモンに含まれる「クマリン」という成分が、肝臓に悪影響を及ぼす可能性があるためです。
日常的に食品に使用する量であれば、シナモンは摂取しても安全であると考えられています(参考文献:シナモン|厚生労働省eJIM)。
この記事では、シナモンが肝臓に悪いと言われる理由や一日の摂取目安量、期待される美容効果について、サプリメント開発に携わった経験のある薬剤師がわかりやすく解説します。
※本記事の内容は、診断や治療を目的とするものではありません。体調に不安がある場合は必ず医師にご相談ください。
【監修】オオサカ堂 コンテンツ制作チーム
おかげさまで28年間、安心信頼の個人輸入代行・オオサカ堂のコンテンツ制作チーム。専門知識を活かし、正確で分かりやすい情報発信を心がけています。薬剤師資格保有者が監修。
目次
【結論】シナモンが肝臓に悪いかは種類によってリスクが異なる

シナモンは、種類によって肝臓への影響リスクが異なります。
その種類は、「カシアシナモン」と「セイロンシナモン」の大きく2つに分けられます。
「カシアシナモン」は、肝機能に悪影響を及ぼす「クマリン」を多く含むため、摂り過ぎに注意が必要です。
一方、「セイロンシナモン」にはクマリンはほとんど含まれていません。
ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、カシアシナモンを長期間、大量に摂ると健康被害のおそれがあるとして、シナモンを頻繁に摂取する人は、クマリンの量が少ないセイロンシナモンを選ぶよう勧めています(参考文献:Cassia cinnamon with high coumarin contents to be consumed in moderation|BfR)。
シナモンと「ニッキ」は何が違う?種類による成分の差
シナモン・カシア・セイロン・ニッキの定義と特徴
「シナモン」と一言で言っても、実際にはいくつかの種類があります。
肝臓への負担を考える際は、この違いを理解することが重要です。
- シナモン(総称):クスノキ科の樹皮を乾燥させたスパイスの総称です。
- カシア(中国産・ベトナム産など):安価で香りが強く、一般的に最も広く流通している種類です。
- セイロン(スリランカ産):繊細な香りが特徴の高級品で、肝機能に影響するクマリンが極めて少ないのが最大の特徴です。
- ニッキ:日本で古くから使われてきた近縁種で、シナモンと混同されることがあります。
肝臓へのリスクをコントロールするには、「どの種類を選んでいるか」を知ることが大切です。
(参考文献:Assessment of Coumarin Levels in Ground Cinnamon Available in the Czech Retail Market)。
セイロンシナモンとカシアシナモンの見分け方
パウダー状のシナモンの場合、中身だけで見分けるのは困難です。
そのため、購入時はパッケージの製品名・原材料名(産地表示)を確認しましょう。
セイロン産は付加価値が高いため、多くのメーカーが名前を明記しています。
一方で「シナモン」とだけ記載されている比較的安価な商品は、カシアである可能性が高いと言えます(参考文献:シナモンの種類と産地について教えてください。|ハウス食品)。
また、スティック状の場合は、見た目が大きく異なります。
何層にも薄い皮が重なり、手で簡単に砕けるのがセイロン、厚い皮が1層だけ巻かれ、非常に硬いのがカシアです。
頻繁に取り入れるのであれば、種類が明記された商品を選ぶほうが、摂取管理がしやすく安心です。
シナモンが肝臓に悪いと言われる理由5選!薬剤師が科学的根拠をもって解説
理由①シナモンの成分のクマリンが肝機能に影響する
シナモンに含まれる「クマリン」は、大量に摂ると肝障害を引き起こすおそれがあります。
特にクマリンに過敏な人は、少量でも数週間の摂取で肝酵素が上昇し、重症化すると肝炎や黄疸につながる可能性があります。
しかし、クマリンが肝臓に悪影響を及ぼす具体的なメカニズムは、まだ明らかになっていません(参考文献:FAQ on coumarin in cinnamon and other foods|BfR)。
なお、欧州食品安全機関(EFSA)はクマリンの1日当たりの摂取量(TDI)を体重1kgあたり0.1mgと設定しています(参考文献:Beware of overconsumption of herbal supplements containing coumarin|ANSES)。
理由②シナモンに限らずサプリなど濃縮形態は過剰摂取に注意
シナモンをサプリメントなど凝縮された形で摂取すると、肝臓へのリスクが高まりやすくなります。
シナモンは独特な味と香りがあるので、食品から大量に摂ることは稀ですが、サプリメントは成分を凝縮しているため、手軽に高用量が摂取でき、知らぬ間に過剰摂取をしてしまいがちです。
東京都の調査では、シナモンサプリメントに含まれるクマリンの量は平均2,600 µg/gと報告されています。
サプリメントに加えて他にもシナモン含有食品を摂ると、TDIを超える可能性があります(参考文献:シナモン含有食品のクマリン分析法及び実態調査|東京都健康安全研究センター)。
サプリメントは、知らないうちに高用量を摂取してしまうので注意が必要です。
理由③シナモンの種類に注意!カシアシナモンが肝機能に影響
シナモンの中でも「カシアシナモン」は、肝臓へのリスクが指摘されています。
肝機能に影響するクマリンが多く含まれており、ドイツの調査ではカシアシナモン1kgあたり平均3g(3mg/g)のクマリンが検出されました(参考文献:FAQ on coumarin in cinnamon and other foods|BfR)。
このためドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、シナモンを頻繁に大量摂取する人は、クマリン量の少ないセイロンシナモンを選ぶよう推奨しています(参考文献:Cassia cinnamon with high coumarin contents to be consumed in moderation|BfR)。
理由④シナモンの“日々のちょい足し”での慢性的超過
シナモンの「日々のちょい足し」が積み重なって、気づかないうちに慢性的な過剰摂取につながる可能性があります。
欧州食品安全機関(EFSA)は、クマリンの1日耐容摂取量(TDI)を体重1kgあたり0.1mgと設定しています(参考文献:Beware of overconsumption of herbal supplements containing coumarin|ANSES)。
例えば体重60kgの人のTDIは6mgで、クマリン含有量の多いカシアシナモンでは約2g(小さじ1杯程度)です(参考文献:調味料の目安重量|S&B)。
トーストや飲料などに毎日振りかけると、簡単にTDIに達する可能性があり、日常的な摂取量に気をつけなくてはなりません。
理由⑤ハイリスク層(肝機能異常・妊娠/授乳・小児・服薬中)ではクマリン感受性が高い
シナモンに含まれるクマリンは、感受性の高いハイリスク層には特に注意が必要です(参考文献:Cinnamon|NCCIH、食品安全委員会|内閣府)。
肝障害のある人は、カシアシナモンの長期摂取により、肝障害のリスクが高まります。
妊婦・授乳婦のシナモンの安全性については、ほとんどわかっていません。
なお、大量のセイロンシナモンの摂取は、妊娠中は安全でない可能性が指摘されていますが、授乳中の安全性は明らかになっていません。
また、体重10kg~15kgの小児の場合、シナモン摂取量は1日0.5gまでが目安とされています。
さらに、シナモンのサプリメントを抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)と併用すると出血のリスクが高まる可能性があることを示唆する症例報告もいくつかあります。これは、薬剤を分解する肝臓酵素にクマリンが影響を与えるのではないかと言われています。
人体でテストされたわけではありませんが、シナモンは薬の効果に影響を与える可能性が報告されています。
(参考文献:Why eating too much ginger, turmeric or cinnamon could interfere with your prescription medication)
シナモンを安全に摂取するための1日の摂取目安量
シナモンに含まれるクマリンは、大量に摂取すると肝障害を引き起こすおそれがあるため、摂取の目安量を守ることが大切です。
欧州食品安全機関(EFSA)は、クマリンの1日耐容摂取量(TDI)を体重1kgあたり0.1mgと設定しています。
例えば体重60kgの人の場合、クマリンのTDIは6mgです。
シナモン1gには約2.5~3.0mgのクマリンが含まれるため、1日の摂取目安量はおよそ2g、小さじ1杯程度に相当します(参考文献:調味料の目安重量|S&B)。
なお、体重10kg~15kgの子供では、一日当たりのシナモン摂取量は0.5g (クマリン量 1.25~1.5mg)までとされています(参考文献:食品安全委員会|内閣府)。
筆者のサプリメント開発経験において、シナモンの事例ではありませんが、粉末のサプリメントで過剰摂取をしてしまい肝障害につながる事例を経験したことがあります。粉末状の場合は過剰摂取につながりやすいので要注意!スパイスカレーやシナモンコーヒーなど。スパイスイーターの方は特に注意してください。
シナモンの肝臓への負担を避けるためのチェックポイント
パッケージ表示で確認したいポイント
スーパーのスパイスコーナーやネット通販で購入する際は、商品名だけでなく「原材料名」や「原産国」を必ず確認しましょう。
特に注意が必要なのは、サプリメント・健康食品として摂取する場合です。
成分が凝縮されているため、日々のちょい足しに比べて摂取量が増えやすくなります。
1粒あたりの含有量や1日目安量・摂取方法・注意書きを確認しておくと安心です。
原材料欄に「シナモン配合」や「シナモン抽出物」としか書かれておらず、クマリンの含有が不明確な商品もあります。
肝臓への不安を解消するためには、種類が明記されている商品を優先する、信頼できるメーカーの商品を選ぶことが大切です。
また、すでに他の健康食品を摂取している方は、成分が重複して肝臓の負担にならないよう、バランスを考える必要もあります。
成分の変質を防ぐスパイスの正しい保存方法
スパイス類は、湿気や高温、直射日光の影響を受けると、香りや風味が落ちやすくなります。
肝臓への安全性とは別に、品質を保つための保存管理が大切です。
開封後は、空気に触れないよう密閉容器に入れ、冷暗所で保管してください(参考文献:乾物|農林水産省)。
特にパウダー状のものは劣化が早いため、お得だからと大容量を買って長く使い続けるよりも、新鮮なうちに使い切れるサイズを選ぶのが賢明です。
香りが弱くなったものはスパイスとしての有用成分が失われているサインなので、無理に使い切ろうとせず、買い替えを検討しましょう。
肝臓への負担に配慮しながらシナモンを取り入れる方法
摂取時のタイミング
シナモンの成分を効率よく、かつ穏やかに取り入れるためには、食事中や食後など空腹時を避けるタイミングがおすすめです。
食べ物と一緒に摂取することで成分の吸収が緩やかになり、体内の成分濃度が急激に上がるのを抑えられると考えられます。
また、夜間に肝臓を休ませたい場合は、朝食や昼食のタイミングで取り入れると良いでしょう。
一度にまとめて摂るのではなく、1日の目安量を料理や飲み物に少量ずつ使うことで、過剰摂取を避けながら無理なく継続しやすくなります。
飲み物・料理に取り入れる方法と継続時の注意点
日常で取り入れる際は、コーヒーや紅茶、トースト、ヨーグルトなどへの「ちょい足し」が手軽です。
特にカレーなどの煮込み料理は、少量を全体に使いやすく、1回あたりの量を調整しやすい取り入れ方です。
一方で注意したいのは、習慣化による「無意識の蓄積」です。
例えば、毎朝のシナモンコーヒーに加え、おやつにシナモンロール、さらに夜にサプリメントを飲むといった重複は、1日摂取目安量を簡単に超えてしまいます。
継続する場合は、クマリンの少ないセイロンシナモンを使い、カシアが含まれる市販のお菓子やサプリメントを併用する日はパウダーの使用を控えるなど、トータル量で調整する意識を持ちましょう(参考文献:Cassia cinnamon with high coumarin contents to be consumed in moderation|BfR)。
体調に違和感がある時は、数日休んで肝臓を休ませることも必要です。
そもそもシナモンの効果・効能とは
効果①シナモンは白髪予防や改善に期待!現在は科学的根拠なし
シナモンで白髪の予防や改善が期待されていますが、現時点では科学的根拠は見つかっていません。
薄毛や白髪は、頭皮付近の毛細血管が減って血流が悪くなり、毛根に酸素や栄養が届かなくなることが一因と考えられています。
シナモンに含まれる「シンナムアルデヒド」は、毛細血管の修復や強化を助ける「Tie2」というタンパク質を活性化し、血管内皮を丈夫にすることが示唆されています(参考文献:血管の老化にストップをかけよう|オムロン)。
シンナムアルデヒドにより全身の血流が改善され、頭皮の毛根に十分な血液と栄養が行き渡ることで、薄毛や白髪の予防・改善につながる可能性が期待されているのです。
効果②シナモンのアンチエイジング効果でシミが減る可能性
シナモン摂取により、シミが減る可能性があります。
シナモンには、抗酸化作用を持つ「プロアントシアニジン」というポリフェノールの一種が含まれているためです。
実際、プロアントシアニジンを摂取した研究では、肝斑(顔のシミ)の改善効果が報告されました(参考文献:Yamakoshi J, et al.:Phytother Res. 2004 Nov;18(11):895-9.)。
さらにシナモンに含まれる「シンナムアルデヒド」により、「Tie2」というタンパク質が活性化され、血流改善によりターンオーバーが促進されます。
このようにシナモンは、シミの原因となる酸化ストレスや血行不良を改善するため、美容効果につながる可能性があります。
「シナモン 肝臓に悪い」に関するよくある質問(Q&A)
Q1.市販されているシナモンは、「セイロンシナモン」か「カシアシナモン」か見分けられますか?
A.粉末状のシナモンでは、セイロンシナモンとカシアシナモンを見分けるのはほとんど不可能です。
一般的に、パッケージに「シナモン」とだけ記載されている商品は、ほとんどがカシアシナモンとされています。
セイロンシナモンの場合、パッケージに「セイロンシナモン」と明記されているケースが多いので、表示を目安に選ぶと安心です(参考文献:エスビー食品公式通販)。
Q2.シナモンを栄養補助食品として摂取しても問題ありませんか?
A.シナモンをサプリメントとして摂る場合は、高濃度のクマリンが含まれている可能性を考えなくてはなりません。
日本人の通常の食生活では、クマリンの1日耐容摂取量(TDI)を超えることはほとんどないと考えられています。
しかし、シナモンサプリメントに加えて、他にシナモンを含む食品等を摂った場合は、TDIを超えるおそれがあるので注意が必要です。



前述しましたが、再度注意喚起!筆者のサプリメント開発経験の中で、シナモンの事例ではありませんが粉末状で過剰摂取してしまうケースを見たことがあります。固形のものよりも粉末は、量を多く摂取できてしまうためです。シナモンを粉にしてカレーやコーヒー、スイーツなどにいれる際には摂取量に注意してください。
Q3.シナモンを加熱すると、クマリンは減りますか?
A.いいえ。
クマリンは熱に比較的安定で、加熱しても量はほとんど減りません。
研究では、シナモンを含む食品を200℃で加熱しても、クマリンの量はほとんど変わらなかったと報告されています。
そのため、シナモンを使った焼き菓子や煮込み料理でも、クマリンの肝臓へのリスクは変わりません。
引き続きシナモンの摂取量には注意が必要です。
(参考文献:自家製八つ橋に用いたシナモン中のクマリン量の加熱温度による影響|東京聖栄大学)
まとめ:シナモンは種類を選んで適量を守れば、肝臓に悪くない
シナモンが肝臓に悪いと言われるのは、含有成分のひとつである「クマリン」が肝障害を起こす可能性があるためです。
ただし肝臓への影響は、シナモンの種類と摂取量によって大きく変わります。
シナモンの中でもクマリンを多く含むのはカシアシナモンで、セイロンシナモンにはほとんど含まれないことがわかっています。
そのため、適切な種類を選んで、目安量を守って摂取する限り、肝臓への影響を心配する必要はありません。
一方で、大量かつ長期的に摂取すると、胃腸障害やアレルギー反応といった副作用があらわれる可能性があります。
シナモンの抗酸化作用や血行促進作用を効果的に活かすためにも、その特徴や適正量を理解して、上手に取り入れましょう。


本記事は、シナモンの種類差(カシア/セイロン)とクマリンの耐容一日摂取量を踏まえ、適量で賢く活用するための要点を整理しました。特にサプリメントは成分が濃縮されているため、日々の食事での“ちょい足し”分と合算し、過剰摂取にならぬよう注意が必要です。持病のある方や妊娠中など、ご心配な方は必ず専門家へ相談し、体調の変化があればすぐに中止しましょう。
監修・オオサカ堂 コンテンツ制作チーム
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