2025/10/30
サノレックスの個人輸入は法律で禁止されており、できません。
「過去に何度もダイエットしてきたけれど、どうしてもうまく行かなかった。」
この記事を読まれている中には、このような経験をされた方もいるのではないでしょうか。
ダイエットに思い悩み、インターネットで情報を探す中で「サノレックス」という薬を知った方もいるかもしれません。
サノレックスは保険で入手するには条件が厳しく、かといって自費での購入は高額なため、個人輸入を考える方もいるようです。
しかしサノレックスの個人輸入は、法律により禁止されています(参考文献:麻薬及び向精神薬取締法|厚生労働省)。
この記事では、サノレックスの個人輸入が禁止されている理由や、サノレックスが規制されている理由、安全に入手する方法を薬剤師が詳しく説明します。
【監修】オオサカ堂 コンテンツ制作チーム
おかげさまで28年間、安心信頼の個人輸入代行・オオサカ堂のコンテンツ制作チーム。専門知識を活かし、正確で分かりやすい情報発信を心がけています。 薬剤師資格保有者が監修。
目次
【結論】サノレックスの個人輸入や通販は法律で禁止!ジェネリックもありません
サノレックスの個人輸入や通信販売は「麻薬及び向精神薬取締法」によって禁止されています。
サノレックスの有効成分である「マジンドール」は、法律によって第三種 向精神薬に指定されているためです(参考文献:麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令|厚生労働省)。
向精神薬とは、脳の中枢神経に作用し、精神機能に影響を及ぼす薬物のうち、法律で指定された物質のことです。
乱用の危険性や依存性の可能性に基づき、厳格な管理が求められます。
そのため、サノレックスの個人輸入や通信販売での入手は法律違反となります。
なお、サノレックスのジェネリック医薬品は販売されていません(2025年10月現在)。
なぜサノレックスの個人輸入は「絶対にダメ」なのか?やばい薬と言われる理由
サノレックスの個人輸入が絶対にダメな理由は、法律で禁止されていることと、利用者の心身に大きなダメージを与える恐れがあるためです。
サノレックスは食欲抑制作用を持つ医療用医薬品で、主成分はマジンドールです。
通常、高度肥満症の食事療法および運動療法の効果が不十分な場合の補助として用いられる医療用医薬品です。
おもに視床下部にある食欲中枢を抑制し、満腹中枢を刺激することで食欲をおさえます。
肥満症を改善するメカニズムは、摂取エネルギーの抑制(食欲抑制、消化吸収抑制)と消費エネルギーの促進(グルコース利用、熱産生の促進)、肥満時にみられる代謝変動の改善によるものと考えられています。
特に「やばい」と言われる理由は、マジンドールが覚せい剤の「アンフェタミン」と特性が似ているため、精神的に不安感やいらいら感など異常を感じる依存性の可能性があるからです。
そのため、「習慣性医薬品」にも指定されており、安易な使用は薬物乱用に繋がる恐れがあります。
また、副作用として「肺高血圧」の発症や、急激な減量により心血管系の合併症のリスクを伴うため、医師による管理下での服用が推奨されます(参考文献:サノレックス錠添付文書|PMDA)。
サノレックスの個人輸入を考える背景にある2つの壁
サノレックスの個人輸入を検討する人の背景には、「自由診療での価格」と「保険適用のための条件」といった2つの大きな壁があります。
詳しく解説します。
高すぎる自由診療の料金相場
一つめは自由診療の場合の、高額な料金です。
サノレックスは保険適応の条件を満たさない場合、自由診療で処方されることがあります。
しかし、調べてみると1錠あたりの価格は500円~が相場のようです。
1か月で計算すると15,000円~20,000円程度と決して安い金額ではありません。
さらに医療機関によっては診療費や送料がかかる場合もあります。
絶望的に厳しい保険適用の条件(BMI35の現実)
サノレックスを保険診療で入手するには厳しい条件をクリアする必要があります。
具体的な内容は、肥満度が+70%以上又はBMIが35以上の「高度肥満症」でなくてはなりません。
BMIが35以上とは、例えば身長160cmの人の場合、体重約90kgに相当します。
- BMI(Body Mass Index)=体重(kg)/身長(m)の2乗
 
BMI計算ツール
※身長と体重を入力いただくと、ご自身のBMIが算出できます
BMIが35未満の人や短期間で体重を落としたい人にとっては、安価な個人輸入を考える理由となるでしょう。計算結果に出てくるスぺ値やシンデレラ体重については詳しく解説しているので、気になる方は参考にしてみてください。
オオサカ堂でサノレックスの取り扱いはありません!処方してもらうには病院やオンラインで
オオサカ堂は法令を遵守し、正確で信頼できる医薬品情報の提供を第一に考えています。
そのため、個人輸入が禁止されているサノレックスの取り扱いはありません。
Googleにて「サノレックス 個人輸入」と検索すると、オオサカ堂がキーワード表示されることを把握しています。

しかし、当社ではサノレックスの個人輸入には一切関与しておりません。
個人輸入により法律で禁止されている医薬品を安易に入手すると、法律違反による罰則を受ける可能性があります。また、入手したものが偽造品である恐れや、品質が担保されず重大な健康被害につながるリスクがあり大変危険です。
サノレックスを安全かつ合法的に入手するためには、医師の診察を受けて処方してもらう必要があります。
肥満外来を標榜している病院やクリニックを受診するか、他の人と顔を合わせたくない場合は、オンライン診療を活用するのも良いでしょう。
市販で食欲を抑える薬はある?薬局や通販で買える食欲抑制剤
サノレックスのように食欲中枢に働きかけて食欲を抑える効果のある薬は市販されていません。
アプローチは異なりますが、肥満症の改善をサポートする市販薬はいくつか存在します。
○オルリスタットが主成分の市販薬
2024年4月に日本で初めて、内臓脂肪と腹囲を減少させる薬が市販薬として承認されました。
この薬は食欲を抑えるのではなく、食事に含まれる脂肪の約25%が吸収されずに便として排泄します。
要指導医薬品のため、薬剤師がいる薬局・薬店でしか購入できません。
高脂肪職を好んで食べる人に有効な薬剤ですが、脂肪便や便もれなどの副作用があります(参考文献:アライ|大正製薬)。
○漢方薬
「防風通聖散」は便秘を伴う肥満症に用いられる漢方薬です。
体力が充実して、腹部に皮下脂肪が多く便秘がちな人に使用できます。
エネルギー消費を高めて脂肪の分解・燃焼を促し、便秘に伴う肥満症状を改善します(参考文献:ツムラ漢方防風通聖散エキス顆粒|ツムラ)。
他に水太りによる肥満に有効な「防已黄耆湯」があります。
これらは依存性や強い副作用は少ないですが、効果は緩やかです。
ご自身の体質を考慮し、選択肢の一つにしてください。
薬剤師が考えるダイエット薬やメディカルダイエットについて
薬剤師の立場からすると、ダイエット薬やメディカルダイエットは安全に体重をコントロールするための手段の一つと考えられます。
一方でサノレックスは、類似薬剤の長期投与により肺高血圧症のリスクの増加が報告されているため、1ヵ月以内に効果が見られない場合は投与中止、効果があっても投与は3ヵ月までと制限されています。
また、近年では「GLP-1受容体作動薬」がメディカルダイエットの主流となりつつあります。
- サノレックス:
脳に直接働きかけて食欲を強制的に抑制 - GLP-1:
元々体内にあるホルモンを利用して、血糖値のコントロールや、胃の内容物の排出を遅らせることで満腹感を持続させ食欲を抑制 
しかし、GLP-1製剤を利用した人からは「食欲はかなりなくなるが、ムカムカが酷くてすぐやめた」という言葉も聞かれています。
SNSなどではその効果だけが伝えられがちですが、医薬品には副作用などリスクを伴うことも認識する必要があります。
どの薬が良いかは、その人の体質や悩み・ライフスタイルによって異なります。
メディカルダイエットは医師と相談し、それぞれの薬の特性を把握した上で、適切な管理の下で行うことを強くおすすめします。
また、ダイエット効果を高めるためには、薬物療法だけでなく栄養バランス、運動、生活習慣改善を組み合わせることも重要です。
サノレックスの個人輸入に関するよくある質問(Q\&A)
Q1. サノレックスはどうやって購入できますか?薬局で購入できますか?
サノレックスを合法的に入手する方法は、医師の診察を受けて処方してもらうこと以外ありません。
それ以外の、例えば個人輸入などでの入手は法律で禁止されています。
薬物乱用は利用者の心身に大きなダメージを与える恐れがあるためです。
病院・クリニックやオンライン診療を利用して、医師に処方してもらいましょう。
なお、サノレックスは医師の処方が必要な医療用医薬品に分類されているため、一般のいわゆるドラッグストアでは購入できません。
Q2. サノレックスの自費価格はいくらですか?
サノレックスを自費で購入しようとした場合、1錠あたり500円程度から扱っているところが多いようです。
自由診療のため、価格は病院ごとに異なりますが、1か月あたり15,000円~20,000円程度が目安と考えられます。
保険が適用されるための条件は非常に厳しく、多くの方は自己負担を考慮することになるでしょう。
しかし、費用面を重視して個人輸入に頼るのは、偽造医薬品や品質などの問題からおすすめできません。
サノレックスを入手したい場合は、高額にはなりますが医師の診察を受けるのが最も安全です。
Q3. 自分で使う目的で少量を個人輸入しても問題ありませんか?
いいえ、サノレックスの個人輸入は法律で禁止されています。
サノレックスの有効成分マジンドールは、「麻薬及び向精神薬取締法」で規制されている向精神薬です。
これにより、たとえ個人使用の目的であっても、国際郵便等で海外から輸入する行為は禁止されています。
なお、個人輸入の禁止に、数量の多少は関係ありません。
発覚した場合は、薬が没収されるだけでなく、罰則を受ける可能性もあります。
また、個人輸入した製品は、偽造医薬品や品質が保証できないといった問題があり、大変危険です。
サノレックスを入手したい場合は、医師の診察を受けて処方してもらいましょう。
まとめ:サノレックスの個人輸入は禁止です!オオサカ堂でも取り扱いはありません
サノレックス(マジンドール)の個人輸入や通販での購入は「麻薬及び向精神薬取締法」で禁止されており、健康被害や法的リスクが伴います。
オオサカ堂は法律を遵守しており、サノレックスの取り扱いはありません。
国内ではジェネリック医薬品の販売はなく、合法的かつ安全に入手するには医師の診察と処方が必要です。
特にマジンドールは、覚せい剤の「アンフェタミン」と特性が似ており、精神的に依存性の可能性があり、「やばい」と言われる薬です。
安易な使用は薬物乱用に繋がる恐れがあります。
また、重大な副作用が発現する可能性もあるため、医師の管理下での服用が望まれます。
どうしても薬で体重をコントロールしたいと考える場合は、働き方は異なるものの、ドラッグストアで購入できる内臓脂肪を減らす働きのある薬を考えるのも一案かもしれません。

サノレックス(マジンドール)は「麻薬及び向精神薬取締法」で規制される向精神薬であり、個人輸入は法律で固く禁止されています。オオサカ堂では一切取り扱いはありません。特に覚醒剤と似た特性による「依存症」や「乱用」のリスクは極めて重大です。「簡単に痩せられる」といった甘い言葉や安易な情報に惑わされ、自己判断で使用することは絶対に避けてください。安全な治療のためには、必ず専門の医療機関を受診し、医師の厳格な管理下で指導を受けることが不可欠です。本記事が、医薬品の危険性を再確認し、ご自身の健康管理を見直す一助となれば幸いです。 
【監修】オオサカ堂 コンテンツ制作チーム(薬剤師在籍)
関連記事
-  
            
              - 
      
【薬剤師監修】コンサータは個人輸入できない?私たちオオサカ堂で注文できない理由を解説
「もしかして、コンサータってネットで簡単に買えるんじゃないの?」ADHDの治療を受けている方や、お子さんのことで悩んでいる保護者の方なら、一度はそう思ったことがあるかもしれません。 しかし、結論から申 …
 
-  
            
              - 
      
【薬剤師監修】睡眠薬ハルシオン(トリアゾラム)は個人輸入できない?私たちオオサカ堂で注文できない理由を解説
「寝つきが悪いからハルシオンが欲しいのに、オオサカ堂で検索しても出てこない…」そう思って、睡眠薬ハルシオンの個人輸入の方法を探していませんか? その行動、大変危険です。 結論から言うと、現在ハルシオン …
 
-  
            
              - 
      
【薬剤師監修】エトミデートの個人輸入は禁止。ゾンビタバコと呼ばれる理由も解説
エトミデートの個人輸入は、2025年5月に法律で禁止されたため、できません。SNSやニュースで「ゾンビタバコ」という言葉を知った方もいるのではないでしょうか。「ゾンビタバコ」とは、電子タバコ用リキッド …
 
-  
            
              - 
      
【薬剤師監修】インデラルは個人輸入できない?オオサカ堂で注文できない理由について解説
インデラルは、高血圧や狭心症などの治療に用いられる薬です。 その一方で、最近では人前で発表する際などに起こる動悸や手・声の震えといった、「あがり症」の症状をやわらげる薬として注目されています。 こうし …
 
-  
            
              - 
      
【薬剤師監修】プーアル茶が肝臓に悪いと言われる理由5選!本当に危険なのか調べてみた
結論、プーアル茶は「肝臓に悪い」飲み物ではありません。 肝機能については、プーアル茶抽出物が高脂肪食マウスで脂肪肝や肝炎症を改善した報告もあり、「有害」のエビデンスよりもむしろ保護的作用を示唆するデー …