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米油が体に悪いと言われる理由3選!デメリットや他の油との違いを解説

   

この記事のポイント

  • 体に悪いと言われる背景・理由
  • 米油のデメリットと噂の真相
  • 他の油との違い・正しい選び方

インターネットやSNSで「米油は体に悪い」「危険」「発がん性がある」といった情報を見かけ、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。米油は、精米工程で発生する米ぬかから油分を抽出・精製して作られる植物油です。農林水産省の資料では、玄米あたりのこめ油の収量は約1%とされ、国産原料で生産できる植物油として紹介されています(参考文献:米ぬかとこめ油|農林水産省)。

米油が体に悪いと言われる背景には、化学溶剤を使った抽出方法やトランス脂肪酸、リノール酸への懸念があります。しかし、情報の中には過去の事件や一部の成分情報が切り取られて広まっているものもあります。この記事では、米油が体に悪いと言われる理由やデメリットを解説するとともに、他の油との違い、選び方、料理ごとの使い分けについて紹介します。

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【結論】米油が体に悪いは誤解!正しく選べば他の油より安全で優秀

結論からお伝えすると、米油が体に悪いという考え方は正確ではありません。適切に選んで使えば、日常の調理に取り入れやすい食用油の一つです。米油はクセが少なく、炒め物や揚げ物など幅広い料理に使いやすい特徴があり、家庭用の食用油として利用されている理由も、こうした扱いやすさにあります。

体に悪いと言われる理由の多くは、製造工程で使用される化学溶剤や、トランス脂肪酸、リノール酸への不安が挙げられます(参考文献:トランス脂肪酸に関する情報|農林水産省)。しかし、日本国内で販売されている食用油は食品衛生法などにもとづく基準のもとで製造されており、現時点で、米油が危険であるとする公的な情報は確認されていません。

一方で、米油も油である以上、カロリーが高いことや、保存状態によって酸化することには注意が必要です。製法や特徴を理解し、用途に合わせて選ぶことがポイントです。

米油が体に悪いと言われる理由3選!デメリットや危険性とは

① 化学溶剤抽出の危険性と市販メーカー商品の安全性

米油の多くは、ヘキサンと呼ばれる化学溶剤を使って油分を抽出する「溶剤抽出法」で製造されているため、不安に感じる方もいます。日本では、ヘキサンは食品油脂の製造時に、油脂を抽出する目的で使用が認められている食品添加物です。

厚生労働省の通知では、最終製品からヘキサンが除去されている限り、使用基準違反にはならないと示されています。スーパーや通販などで販売されている市販メーカーの商品も、こうした基準に沿って製造・管理されています(参考文献:ヘキサンの使用上の解釈について|厚生労働省)。溶剤抽出法で作られているからと言って、必ずしも危険というわけではありません。

② 精製プロセスで発生するトランス脂肪酸と微量物質への不安

米油に限らず、植物油の精製工程では、高温の水蒸気でにおいを取り除く脱臭工程が行われますが、この工程で微量のトランス脂肪酸が生じることがあります。ただし、厚生労働省のQ&Aでは、日本人の大多数が、WHOの目標である総エネルギー摂取量の1%未満を下回っており、通常の食生活では健康への影響は小さいとされています。(参考文献:トランス脂肪酸に関するQ&A|厚生労働省

なお、精製植物油では、グリシドール脂肪酸エステルなどの微量成分が話題になることもありますが、米油だけを特別に不安視する根拠は確認されていません。

③ リノール酸(オメガ6)の過剰摂取リスクについて

米油には、n-6系脂肪酸の一種であるリノール酸が含まれています。n-6系脂肪酸は体内で合成できない必須脂肪酸で、日本人の食事摂取基準では摂取目安量が設定されています。

一方で、生活習慣病予防を目的としたn-6系脂肪酸の目標量は設定されていません(参考文献:日本人の食事摂取基準2025年版脂質|厚生労働省)。リノール酸そのものが危険というより、揚げ物や加工食品などから油脂を摂り過ぎるとエネルギー過剰につながるため、摂取量全体を意識することが大切です。

購入前に知っておきたい米油のデメリット

サラダ油やキャノーラ油に比べて「価格が高い」

米油は一般的なサラダ油やキャノーラ油と比べると、1.5〜2倍程度の価格で販売されているケースも少なくありません。これは原料となる米ぬかの確保や製造工程の違いが影響しています。

コストを抑えたい場合は、揚げ物や炒め物など高温調理に限定して米油を使い、他の調理にはキャノーラ油などを併用するといった使い分けも選択肢のひとつです。米油を毎日の調理すべてに使うと食費が上がりやすくなるため、価格の高さは購入前に確認しておきたいデメリットといえます。

他の食用油と同様に「カロリーが高い」

米油は健康的なイメージを持たれることがありますが、カロリーが低いわけではありません。100gのエネルギーは約880kcalで、これはサラダ油やキャノーラ油、オリーブオイルとほぼ同じ水準です(参考文献:米ぬか油 日本食品標準成分表八訂増補2023年|文部科学省)。

油の種類にかかわらず、脂質は1gあたり約9kcalのエネルギーを持ちます。そのため、どの油でも使い過ぎはカロリー過剰につながるため注意が必要です。

長期間放置による「酸化のリスク」

米油は抗酸化成分を含むため、比較的酸化しにくい油として知られています。しかし、開封後は空気・光・熱の影響を受けて徐々に酸化が進みます。酸化した油は風味が落ちるだけでなく、品質が低下する原因になります。

特に大容量サイズを購入した場合は、使い切るまでの期間が長くなりやすいため注意が必要です。購入時は使用頻度に合った容量を選び、開封後はキャップをきっちり閉めたうえで高温多湿を避け、暗所で保存しましょう。

【どっちがいい?】米油・キャノーラ油・サラダ油・オリーブオイルの特徴一覧

米油、キャノーラ油、サラダ油、オリーブオイルにはそれぞれ特徴があります。どれか一つが絶対に優れているというわけではなく、用途に応じて使い分けるのが現実的です。

米油・キャノーラ油・サラダ油・オリーブオイルの特徴比較
油の種類 原料 主な特徴
米油 米ぬか クセが少なく、加熱調理に使いやすい
キャノーラ油 なたね 風味が軽く、幅広い料理に使いやすい
サラダ油 なたね・大豆など あっさりした風味で、料理全般に使いやすい
オリーブオイル オリーブ果実 独特の香りがあり、生食にも加熱にも使える

米油はクセが少なく、揚げ物や炒め物に使いやすい油です。キャノーラ油やサラダ油は価格を抑えやすく、毎日の調理で使いやすい点が特徴です。

また、オリーブオイルは風味があるため、生食やパスタ、アヒージョなど香りを活かした料理に向いています。料理の種類や好みに合わせて選ぶと使い分けやすくなります。

スーパーの安い米油は買っても大丈夫?安全な米油の「見分け方」

パッケージ裏の「製法表記」をチェックして選ぶ

米油を選ぶ際は、パッケージ裏面に記載されている製法を確認しましょう。米油には、化学溶剤を使って油分を抽出する「溶剤抽出法」と、物理的な圧力で油を搾る「圧搾製法(圧搾法)」があります。市販品の多くは、ヘキサンと呼ばれる溶剤を使う溶剤抽出法で製造されています。

厚生労働省の通知では、ヘキサンは食品油脂の製造時に油脂を抽出する目的で使用でき、最終製品から除去されていれば使用基準違反にはならないとされています(参考文献:ヘキサンの使用上の解釈について|厚生労働省)。そのため、安い米油だから直ちに危険というわけではありません。

溶剤への不安を避けたい方は、「圧搾」「低温圧搾」など記載された商品が選択肢となります。製法にこだわりたい方は、購入前にパッケージ裏面やメーカー情報を確認しておきましょう。

毎日使うなら「圧搾製法」がベストな理由とコストの妥協点

毎日使う食用油として化学溶剤への懸念を避けたい場合は、圧搾製法の米油が選択肢になります。圧搾製法は、原料に物理的な圧力をかけて油を搾る方法で、溶剤を使わない点が特徴です。ただし、圧搾製法の商品は、溶剤抽出品と比べて価格が高くなる傾向があります。

毎日の炒め物や揚げ物に使うと、食費への影響を感じやすいでしょう。そのため、すべての調理を圧搾製法の米油にする必要はありません。風味や製法を重視したい料理には圧搾製法、揚げ油など使用量が多い料理には溶剤抽出法の米油や他の油を使う方法もあります。

製法への納得感とコストのバランスを見て選ぶことが現実的です。

デメリットをカバーする「サイズ選び」と「保存のコツ」

米油のデメリットの一つである酸化リスクを下げるには、使い切りやすいサイズを選ぶことが大切です。価格を重視して大容量を選ぶと、開封後に使い切るまで時間がかかり、風味が変化してしまうことがあります。揚げ物をよく作る家庭では、大容量でも使い切れる一方で、一人暮らしや炒め物中心の家庭では、小容量タイプの方が管理しやすいでしょう。

保存時は、キャップをしっかり閉め、直射日光や高温になる場所を避けて保管してください。コンロ周辺は温度が上がりやすいため、シンク下や食品棚など涼しい場所が向いています。開封後はできるだけ早めに使い切ることも意識しましょう。

家族の健康を守る!料理に合わせたおすすめ使い分け

炒め物・揚げ物などには熱に強く酸化しにくい「米油」

炒め物や揚げ物などの加熱調理には、米油が向いています。農林水産省のページでは、米油の特徴として「優れた酸化安定性・調理適性」が挙げられています。菜種油との比較でも、180℃で加熱した際に、こめ油の方が酸化劣化臭に関わるにおい成分の発生量が少なく、粘度の増加も少なかったとされています(参考文献:米ぬかとこめ油|農林水産省)。

においや泡立ちが出にくいことから、天ぷらや唐揚げなどの揚げ物にも使いやすい油です。加熱調理に使う油を選ぶ場合に、米油は有力な選択肢です。

サラダなど生食には「オリーブオイル」や「アマニ油」

サラダや和え物など、加熱しない料理にはオリーブオイルやアマニ油は使いやすい油です。オリーブオイルはオレイン酸を多く含み、独特の風味があるためドレッシングやカルパッチョ、パスタの仕上げに向いています。

アマニ油はn-3系脂肪酸であるα-リノレン酸を多く含むことが特徴です。ただし、α-リノレン酸は加熱によって酸化しやすいため、炒め物や揚げ物よりも、料理の仕上げなど生のまま使う方法が向いています。油は用途に合わせて使い分けると、取り入れやすくなります。

「米油は体に悪い」に関するよくある質問(FAQ)

Q1. オリーブオイルと米油のどちらがいいですか?

どちらが優れているというものではなく、用途によって適した油が異なります。炒め物や揚げ物などの加熱調理が中心の場合は、熱に強く酸化しにくい米油、生食中心ならオリーブオイルが使いやすいでしょう。毎日の食事では一種類に限定せず、料理に合わせて使い分けるのが現実的です。

Q2. 一番体にいい油は何ですか?

最も体によい油を一種類に絞る根拠は、現時点で公的機関から示されていません。日本人の食事摂取基準では、脂質全体、飽和脂肪酸、n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸について摂取基準が設定されています(参考文献:日本人の食事摂取基準2025年版脂質|厚生労働省)。特定の油だけを使うのではなく、油の種類や摂取量、料理との相性を考えて使い分けるのが現実的です。

Q3. 米油には発がん物質が含まれていますか?

現在の基準を満たして流通している米油について、通常の食生活で発がんリスクが高まるとする公的な情報は確認できません。米油に発がん性があるという情報は、1968年に発生したカネミ油症事件と混同されている場合があります。これは、米ぬか油の製造工程でPCBやPCDFなどが混入したことによる食中毒事件であり、米ぬか油そのものが原因ではありません(参考文献:カネミ油症事件について|東京都保健医療局)。

一方で、精製植物油ではグリシドール脂肪酸エステルなどの微量成分が話題になることがあります。しかし、米油だけを特別に避けるべきとする結論は確認できません。そのため、現在市販されている米油について「発がん物質が含まれているから危険」と考える必要はありません。

まとめ:米油が体に悪いは正しくない!正しい知識で毎日の強い味方に

米油が体に悪いと言われる背景には、溶剤抽出法による製造工程やトランス脂肪酸、リノール酸への不安があります。しかし、日本で流通している米油は食品衛生法などの基準に沿って製造・管理されています。現時点で、米油だけが特別に危険であるとする公的な情報は確認されていません。

一方で、サラダ油やキャノーラ油に比べてやや高価であることや、脂質であるためカロリーが高いことは知っておくと良いでしょう。圧搾製法や溶剤抽出法といった製法の違いを理解し、用途や予算に合わせて選ぶことも大切です。

炒め物や揚げ物には米油、サラダなどにはオリーブオイルやアマニ油というように、料理に応じて使い分ける方法もあります。価格や用途、製法を踏まえ、自分に合った米油を選んでください。

監修者コメント

監修者の写真

米油は熱に強く酸化しにくいという優れたメリットがある反面、高カロリーや保存時の品質低下、価格面でのデメリットもあります。体に悪いという情報は誤解が多く公的な危険性はありませんが、大切なのは圧搾製法などの選び方や、他の油との用途に応じた使い分けです。過剰摂取に注意しながら油の特性を正しく理解し、日々の健康的な食事作りに上手く実践していきましょう。
【監修】オオサカ堂 コンテンツ制作チーム(薬剤師在籍)

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