2025/06/25
「オオサカ堂でイソトレチノインは買えるの?」
重度のニキビに悩み、早く効果的な治療を求める中で、そんな疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
イソトレチノイン(商品名アキュテイン)は、重度のニキビに対しては非常に有効な治療薬ですが、使用上の注意事項が多いため正しい知識と専門医の管理が不可欠です。
この記事では、なぜ「イソトレチノイン オオサカ堂」での検索で見つかるような個人輸入が禁止・非推奨とされるのか、その深刻な理由と背景にあるリスクをオオサカ堂公式ブログとして薬剤師の視点を入れて徹底解説します。

【監修】オオサカ堂 薬事チーム
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目次
イソトレチノイン(アキュテイン)とは?効果・副作用・服用条件の基礎知識
イソトレチノインとは、欧米などで重症ニキビの治療に使われる内服薬の有効成分名です。
日本国内では未承認で、米国ではアキュテイン(ACCUTANE)、欧州ではロアキュテイン(ROACCUTANE) の名称で販売されているほか、世界中に複数のジェネリック医薬品があります。
イソトレチノインの作用機序から重大な副作用、服用前に満たすべき条件まで、まずは概要を掴みましょう。
本節では、薬の強みと危険性について解説します。
効果
イソトレチノインはビタミンA誘導体であるトレチノインの立体異性体です。その明解な作用機序はまだ完全に解明されていませんが、皮脂腺を縮小して皮脂量を大幅に減らす効果、それによるアクネ菌の増殖抑制効果、皮膚の炎症を鎮める効果が認められています。米国では30年以上前から難治性ニキビの第一選択薬として認可され、体重1kg当たり累積120 mg程度を6か月前後で投与すると、治療終了後も再発しにくい寛解状態が得られると報告されています。
主な副作用
イソトレチノインの内服で非常に起こりやすい(10人中1人以上)副作用としては、皮膚の乾燥(特に唇と顔)、肌荒れ、皮膚の赤み・かゆみ、皮むけ、結膜炎やまぶたの炎症、ドライアイ、肝酵素の上昇や血中脂質の上昇などです。
ついで起こりやすい(10人中1人程度)副作用としては、頭痛、鼻血、尿潜血、ウイルス感染症にかかりやすくなる、のどや鼻の痛み・炎症などです。
この他にも多くの副作用があることから、イソトレチノインは厳格に医師の管理下で使用することが求められています。
リスクと服用前に満たすべき条件
イソトレチノインは、催奇形性のリスクと精神衛生上のリスクの大きく分けて2つの重大な副作用に気をつける必要があります。
1)催奇形性のリスク
後の章でさらに詳しく解説しますが、イソトレチノインは、胎児に先天異常、流産、早産、死産をもたらす恐れがあることから、妊娠している人や妊娠予定のある人は服用できません。このため、イソトレチノインによるニキビ治療を開始する前に必ず妊娠していないことを確認する必要があります。
2)精神衛生上のリスク
イソトレチノインの内服はうつ病やうつ状態、または自殺念慮や自殺などのリスクが報告されています。兆候として、気分の変化や落ち込み、不安、攻撃性が増す、などがあります。また幻覚や幻聴といった精神症状があらわれることもあります。このため、イソトレチノインによるニキビ治療を開始する前に、必ず医師が精神状態を評価しなければなりません。
この他にもイソトレチノインには、腎機能による使用量の調整が必要なことや、内服による性機能障害のリスクなど注意事項が多く、使用前に入念な確認が必要とされています。
オオサカ堂でイソトレチノイン(アキュテイン)は注文できません

現在、「イソトレチノイン オオサカ堂」で Google 検索するとオオサカ堂の別商品ページが表示されることを、私たちオオサカ堂コンテンツ制作チームでも確認しています。
イソトレチノインは、「数量にかかわらず厚生労働省の確認を必要とする医薬品」として定められているため、処方せん等を含む輸入確認書類なしで個人輸入する行為は違法にあたります。
このためオオサカ堂ではイソトレチノイン製剤を取り扱っておらず、注文することはできません。
個人輸入は「自己使用目的に限り」原則認められますが、イソトレチノインのように医師管理を必須とする未承認薬は税関で差し止められるリスクが極めて高く、業者が発送を回避する背景となっています。
他商品をオオサカ堂で探すオオサカ堂や個人輸入代行サイトでイソトレチノイン(アキュテイン)が禁止される理由
イソトレチノインがオオサカ堂のような個人輸入代行サイトで注文できない、あるいは注文すべきでない理由は、単に「サイトが取り扱っていないから」という表面的なものではありません。
その背景には、薬剤の深刻なリスクと、それを管理するための法的な枠組み、そして何よりも患者さんの安全を守るための医療倫理が存在します。
厚生労働省通知が示す催奇形性リスクと医師管理義務
イソトレチノインの個人輸入に関して、日本の厚生労働省は以前から強い警告を発しています。その最大の理由は、「極めて高い催奇形性のリスク」です。
厚生労働省の通知や注意喚起では、イソトレチノイン(海外ではアキュテイン等の商品名で知られる)について、以下のような点が繰り返し強調されています。
アキュテイン(ACCUTANE)(わが国で未承認の難治性ニキビ治療薬)に関する注意喚起について
胎児への影響
妊娠している、または妊娠の可能性のある女性が服用した場合、流産や胎児に深刻な先天異常(顔面、頭蓋、中枢神経系、心血管系、胸腺、副甲状腺の異常など)を引き起こす可能性が極めて高いこと。
厳格な避妊義務
そのため、イソトレチノインの服用を開始する1ヶ月前から服用中、および服用終了後少なくとも1ヶ月(医療機関によっては安全マージンをみて6ヶ月間)は、確実な方法で避妊を行うことが絶対に必要であること。治療開始前には妊娠検査を行い、陰性であることを確認する必要があること。
医師による処方と指導の必須性
これらのリスクを管理し、安全に治療を進めるためには、医師による慎重な診断、処方、そして治療中の厳格な経過観察(副作用モニタリング、避妊状況の確認など)が不可欠であること。
厚生労働省は、医師の処方箋なしに個人輸入されたイソトレチノインを使用することの危険性を訴え、安易な使用をしないよう国民に呼びかけています。
数量にかかわらず厚生労働省の確認を必要とする医薬品(令和7年2月10日 医薬監麻発0210第4号・PDF)
イソトレチノイン(アキュテイン)を個人輸入代行サイトで注文するリスク
仮に、何らかの手段で個人輸入代行サイトからイソトレチノインを入手できたとしても、そこには数多くの深刻なリスクが伴います。
偽造医薬品・粗悪品の可能性
個人輸入で入手する医薬品には、偽造品や有効成分が全く含まれていないもの、あるいは表示されている量と異なる量の成分が含まれているもの、不純物が混入しているものなどが紛れている可能性があります。特にイソトレチノインのような効果の高い薬剤では、偽造品のリスクは無視できません。外見だけでは本物と区別がつかない巧妙な偽造品も存在し、効果がないばかりか、予期せぬ健康被害を引き起こす恐れがあります。
医師の診断・指導なしでの服用による健康被害
イソトレチノインは、服用開始前の検査(肝機能、血中脂質、妊娠検査など)や、服用中の定期的なモニタリングが不可欠な薬剤です。自己判断で服用を開始し、これらの管理を怠ると、重篤な副作用(肝機能障害、脂質異常症の悪化、重度の精神症状など)を見逃したり、悪化させたりするリスクがあります。特に、うつ症状などの精神的な変化は、本人では気づきにくい場合もあり、専門医による客観的な評価が重要です。
法的問題
日本の医薬品医療機器等法(旧薬事法)では、イソトレチノインの個人輸入は、数量にかかわらず厚生労働省の確認が必須とされており、具体的には医師の処方せんを含むさまざまな輸入確認書類の手配や申請を経て輸入確認証を取得しないと、個人輸入できません。また他の医薬品と同様に、個人輸入した医薬品を他人に譲渡・販売することは法律で固く禁じられています。
これらのリスクを総合的に考えると、インターネットで安易に薬を探す行為は、自身の健康を著しく危険にさらす行為であると言わざるを得ません。
オオサカ堂や個人輸入代行サイト以外でイソトレチノイン(アキュテイン)を安全に入手する手順
では、オオサカ堂のような個人輸入代行サイトに頼らず、安全かつ確実にイソトレチノイン治療を受けるにはどうすればよいのでしょうか。
その唯一の方法は、皮膚科専門医のいる医療機関を受診し、医師の診断と処方を受けることです。
皮膚科でのイソトレチノイン治療(全額自己負担)の流れ(一般的な例)
医療機関によって多少の違いはありますが、一般的な皮膚科でのイソトレチノイン治療の流れは以下のようになります。
なお、イソトレチノインは日本未承認薬のため、保険が適用されず治療費は全額自己負担となるほか、副作用被害救済制度の対象からも外れる点はあらかじめ知っておくべき重要事項です。
初診・カウンセリング
- 予約・受診: まず、イソトレチノイン治療を行っている皮膚科を探し、予約を取って受診します。イソトレチノインは日本未承認薬であり、全ての皮膚科で治療が行われているわけではないため、事前に確認が必要です。
- 問診・診察: 医師がニキビの症状(種類、重症度、これまでの治療歴など)を詳しく診察し、イソトレチノイン治療の適応があるかどうかを判断します。生活習慣、既往歴、現在服用中の薬、アレルギー、妊娠の可能性(女性の場合)などについても詳しく聞かれます。
- 治療説明: 医師からイソトレチノインの効果、副作用(特に催奇形性や精神症状)、服用中の注意点、治療期間、費用などについて詳細な説明があります。この際に、疑問や不安な点は遠慮なく質問しましょう。
- 同意確認: 治療内容、特に副作用のリスク(催奇形性、精神症状など)と、遵守すべき事項(定期的な通院、検査、避妊など)について十分に理解し、納得した上で、治療を受けることに同意する書面(同意書)に署名します。
血液検査・同意書の作成
- 血液検査: イソトレチノイン服用開始前に、肝機能、腎機能、血中脂質(コレステロール、中性脂肪)、血糖値などを調べるための血液検査が行われます。これにより、服用しても問題ない健康状態か、また治療開始後の数値を比較するためのベースラインデータとして用いられます。
- 妊娠検査(女性の場合): 女性の場合は、治療開始前に妊娠していないことを確認するため、尿検査または血液検査による妊娠検査が必須です。結果が陰性であることが確認されてから治療が開始されます。通常、生理開始から数日以内に検査・治療開始となることが多いです。
- 同意書の最終確認と提出: 検査結果に問題がなく、最終的な意思確認を経て、同意書を提出します。
処方と服用開始、定期的な通院
- 処方・服用指導: 医師が患者さんの体重や症状に応じて適切な用法・用量を決定し、イソトレチノインが処方されます。薬剤師からも服用の際の注意点などについて説明がある場合があります。通常、最初は少量から開始し、副作用の状況を見ながら徐々に調整していくことが多いです。
- 服用開始: 指示された用法・用量を守り、服用を開始します。食事中または食直後に服用すると吸収が良くなることから、通常、空腹時の服用を避けるように指示されます。
- 定期的な通院と検査: 服用開始後は、通常1ヶ月ごとに通院し、医師の診察と血液検査を受けます。
- 治療期間: 一般的に、1クール16~24週間程度の服用期間となりますが、症状や反応によって医師が判断します。
- 治療終了後のフォローアップ: 服用終了後も、一定期間は副作用(特に催奇形性リスクに伴う避妊)に注意が必要です。医師の指示に従い、必要であればフォローアップの診察を受けます。
オオサカ堂・イソトレチノイン(アキュテイン)に関するよくある質問
Q1. オオサカ堂でイソトレチノインを取り扱う予定は今後ありますか?
A1.オオサカ堂ではイソトレチノインの取り扱いを開始する予定はありません。
Q2. なぜオオサカ堂でイソトレチノインが注文できないのですか?
A2. イソトレチノインが注文できないのは、深刻な副作用リスク、国内での法的扱い、そして医師による厳格な管理が必須なためです。日本では厚労省未承認のため、通販等での自由な販売はできません。特に催奇形性を含む胎児への影響は最重要リスクで、精神症状や他の副作用も報告されています。これらリスク管理は医師の診察・処方・経過観察が不可欠で、個人輸入では不可能。厚生労働省も個人輸入の危険性を指摘しています。
Q3. オオサカ堂でイソトレチノインジェネリックなどはありますか?
A3. ありません。また医薬品医療機器等法(旧薬事法)等の法令により、個人輸入代行業者である弊社が商品選択や使用方法について個別にアドバイスをすることはできません。
難治性ニキビの治療についてご心配・ご質問がございましたら、まずは医師や薬剤師に相談することが、最も安全で確実です。

イソトレチノインは難治性ニキビの治療薬として、30年以上に渡ってアメリカで推奨される薬のひとつであり、ニキビに悩む多くの人の福音となる一方で、深刻な健康被害のリスクが潜む危険性の高い薬剤でもあります。本記事によって、イソトレチノインが日本未承認薬であることや、治療上の注意事項が多岐にわたるというポイントを理解し、適正に使用できる方が増えることを願っています。
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