健康志向が高まる中で注目を集めている「桑の葉茶」ですが、肝臓に悪いとされる主張の多くは科学的な根拠が乏しかったり、誤解や偏った情報に基づいていたりすることが多いのが現状です。
過剰摂取や因果関係がないSNS投稿やブログなどの個人の体験談で誤った情報が拡散された可能性があります。
国立衛生研究所(NIH)の動物実験では、桑葉エキスが肝酵素値を下げるなどむしろ肝臓を守る作用が確認
Protective Effect of Morus alba Leaf Extract on N-Nitrosodiethylamine-induced Hepatocarcinogenesis in Rats
本記事では、桑の葉茶が本当に肝臓に悪いのかという疑問を切り口に、主な成分や肝臓への影響、注意点や正しい摂取量などを詳しく解説します。
※本記事の内容は、診断や治療を目的とするものではありません。体調に不安がある場合は必ず医師にご相談ください。
- 「桑の葉茶は肝臓に悪い」と言われる4つの理由を解説
- 主成分DNJをはじめとする栄養・機能性と期待できるメリット
- 肝臓を守りながら安全に飲むコツ

【ガイド】オオサカ堂 コンテンツ制作チーム
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目次
- 桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる背景とは?
- 桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由①飲み過ぎで肝臓に負担がかかる?
- 桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由②血糖値を抑える成分が薬の作用と干渉する可能性
- 桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由③利尿作用や排泄促進がいきすぎた場合
- 桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由④品質管理不足でカビ毒・農薬残留が混入する恐れ
- 桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由⑤個人の体験談が一般化されている
- 桑の葉茶の主な成分
- 桑の葉茶を飲み続けた結果考えられること
- 桑の葉茶は白髪予防になる?
- 桑の葉茶の上手な取り入れ方
- 今食材としても注目される桑の葉茶【2025.0811】
- 桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる点に関するよくある質問
- まとめ:桑の葉茶が肝臓に悪いは誤解でデマの可能性が高い
桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる背景とは?

桑の葉茶は、古くから健康茶の一種として親しまれてきました。
特に、糖の吸収を緩やかにするとされる成分デオキシノジリマイシン(DNJ)や、豊富なビタミン・ミネラルが含まれている点が大きな特徴です。
それにもかかわらず、検索エンジンやSNSなどで「桑の葉茶 肝臓に悪い」というキーワードが出てくる理由として、いくつかの背景が考えられます。
まず、健康茶全般に言えることとして、「過剰摂取はかえって体に悪い」とする声が一定数あることです。
特に肝臓は、体内で毒素の分解や栄養の代謝を担う重要な臓器。
何かしら栄養素を大量に摂取し続けると、肝臓へ負担がかかるのではないかと不安が生じることも珍しくありません。
また、実際に「飲んでみたら体調が悪くなった」という個人ブログや体験談がネット上で拡散されると、それが一般化されてしまい「桑の葉茶=肝臓に悪い」というイメージが先行してしまうケースもあるでしょう。
これが「肝臓に悪い」と混同されてしまい、ネガティブな噂が独り歩きすることも理由の一つと言えます。
これと同じ理由でよもぎ茶が肝臓に悪いのはなぜ?と検索している方が多いです。
こちらも根拠がない噂です。
いずれにしても、肝臓に悪いとされる主張の多くは科学的な根拠が乏しかったり、誤解や偏った情報に基づいていたりすることが多いのが現状です。
そこで本記事では、桑の葉茶の成分と肝臓への影響を踏まえたうえで、なぜ「桑の葉茶 肝臓に悪い」と言われるのかを、より具体的に掘り下げていきます。

オオサカ堂 コンテンツ制作チーム
桑の葉茶は身体に良いとされる成分も含まれているので、肝臓に悪いという固定観念で飲まないと少し損な気もしますね。情報を収集して正しい判断をしたいものです。
桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由①飲み過ぎで肝臓に負担がかかる?
「桑の葉茶 肝臓に悪い」と言われる主な理由の一つとして、“過剰摂取”による肝臓への負担という点を見かけます。
私たちオオサカ堂コンテンツ制作チームの調査結果では、国内外の権威性がある文献で「桑の葉茶が肝臓へ負担をかける」とした文章を見つけることはできませんでした。
つまり通常の食品・飲料として販売されている桑の葉茶を適量飲む範囲であれば、肝臓に深刻なダメージをもたらす可能性は低いと考えられます。
このことから「量を守る」ことが一番大切であり、極端な飲み方を避け、栄養バランスのとれた食生活と併せて摂取することが肝心と言えるでしょう。
桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由②血糖値を抑える成分が薬の作用と干渉する可能性
桑の葉茶は、血糖値を抑える成分として知られるデオキシノジリマイシン(DNJ)を含有しています。
これにより糖の吸収を緩やかにしてくれる反面、血糖値を下げる薬やインスリン注射などを使用している方の場合、薬の効果を必要以上に強めてしまうリスクが指摘されることもあります。
血糖値を下げ過ぎることで「低血糖」を起こすと、体がだるくなったり、めまいがしたり、意識がもうろうとするなど、深刻な症状を引き起こす場合があるため注意が必要です。
このように桑の葉茶がもつ血糖値抑制効果と薬の作用が重なると、間接的に肝臓にも影響を及ぼす可能性がゼロではありません。
したがって、糖尿病治療中の方や血糖値関連の薬を服用している方は、念のため担当医に「桑の葉茶を飲んでも問題ないか」を確認するのがおすすめです。
事前に相談することで、薬との併用リスクを回避しながら桑の葉茶を楽しむことができます。
(参考文献:血糖値上昇抑制物質1-デオキシノジリマイシンを高含有する桑葉食品の製造条件を解明|農業・食品産業技術総合研究機構, 重篤副作用疾患別対応マニュアル)
桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由③利尿作用や排泄促進がいきすぎた場合
桑の葉茶には、カリウムなどのミネラル成分が多く含まれているため、利尿作用が促進されやすいとされています。
利尿作用があると、体の余分な水分を排出し、むくみ改善などのメリットが期待できる反面、過剰な利尿作用は必要なミネラルや水分まで過度に失うリスクも考えられます。
これにより、肝臓に直接的なダメージを与えるとは言い切れないものの、体全体の負担が増すと相対的に肝臓にも影響が及ぶことは否めません。
ただし、適量の範囲内であれば利尿作用は生活習慣病の予防やダイエットサポートとしてむしろ有益であると言えます。
(参考文献:桑茶(桑の葉茶)のデトックス!トイレが近くなる?下痢の心配はある?|【公式】島根の有機 桜江町(さくらえちょう)桑茶生産組合)
桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由④品質管理不足でカビ毒・農薬残留が混入する恐れ
桑の葉自体に肝臓への毒性は確認されていません。
しかし「桑の葉茶が肝臓に悪い」と言われる背景には、不適切な品質管理による2つの外部リスクが潜んでいます。
一つは、高温多湿な環境での保管によって発生するカビ毒(アフラトキシン)です。これには強い肝毒性や発がん性が報告されています。
もう一つは、製造過程での農薬残留。一部の農薬は肝酵素(ALT・AST)を上昇させる可能性が指摘されます。
これらのリスクは、洗浄などでは除去しきれないため、原料選びが最重要です。
有機JAS認証や国産無農薬、あるいは「残留農薬・カビ毒検査済み」と明記された、信頼できるメーカーの製品を選ぶことで安全に楽しむことができます。
(参考文献:農林水産省が優先的にリスク管理を行う対象に位置付けている危害要因についての情報(有害化学物質)|農林水産省)
桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる理由⑤個人の体験談が一般化されている
インターネット上でよく見かける「桑の葉茶を飲んだら体調が悪くなった」「肝臓の数値が悪化した」という個人の体験談は、あくまでその方固有の体質や飲み方に起因している可能性が大いにあります。
それにもかかわらず、その一例が大きく拡散されると、あたかも一般的な現象であるかのように誤解されてしまうのです。
実際に、肝機能は個人差が非常に大きい分野でもあります。
普段からアルコールを多く摂取している人、肝疾患の既往歴がある人、食生活や生活習慣が乱れている人など、同じ桑の葉茶の摂取でも受ける影響は千差万別です。
また、サプリメントや医薬品と組み合わせて飲んでいる場合、その相互作用によって副作用が出るケースも考えられます。
こういった要因が複雑に絡み合うため、たった一つの体験談をもって「桑の葉茶 肝臓に悪い」と断定するのは避けるべきです。
個人の体験談は参考程度にとどめ、自分の生活スタイルに合った飲み方を検討することが大切です。
桑の葉茶の主な成分

桑の葉茶には多様な栄養素が含まれており、代表的なものとして下記の成分が挙げられます。
デオキシノジリマイシン(DNJ)
糖の分解を遅らせ、血糖値の急激な上昇を緩和すると言われている成分。糖尿病予防やダイエット中の血糖コントロールに注目されています。
ビタミン類(ビタミンB群など)
体調を整えるうえで欠かせない栄養素。抗酸化作用や代謝のサポートなど、多方面で体を支えてくれます。
ミネラル(カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛など)
カルシウムは骨や歯の健康維持、カリウムは体内の水分・ナトリウムバランス調整、マグネシウムは代謝の補助と、健康維持に欠かせない役割を担っています。
食物繊維
便通改善や整腸作用を促し、腸内環境を整えることで結果的に免疫力や代謝アップにも貢献します。
(参考文献:桑の葉茶で痩せる?血圧にいい?桑の葉の効果・効能、メリット・デメリット&美味しい飲み方をご紹介)
桑の葉茶を飲み続けた結果考えられること
では、桑の葉茶を適量・適切な方法で飲み続けた場合、どのような結果が考えられるでしょうか。
血糖値のコントロールサポート
デオキシノジリマイシン(DNJ)の働きで、食後血糖値の急激な上昇を緩やかにするサポートが期待できます。
栄養素補給による健康維持
ビタミン・ミネラルなど多彩な成分が含まれているため、日々の栄養バランス向上に貢献。肝臓にとっても、抗酸化作用のある成分は負担を軽減する一助となる可能性があります。
排泄機能の促進で代謝アップ
食物繊維やカリウムによる便秘改善・むくみ解消が期待でき、結果的に内臓負担の軽減にもつながる可能性があると言えるでしょう。
副作用リスクが少ないが過剰摂取には注意
一般的な食品としては安全性は高いですが、過剰摂取によるマイナス面もゼロではありません。適量を守って飲むようにしましょう。
(参考文献:【特集・白内障】食と栄養「桑」 細胞を健康に保つ効果【元気+らいふ】|上毛新聞社のニュースサイト)
桑の葉茶は白髪予防になる?
桑の葉茶には、ポリフェノールの一種であるルチンやDNJ(デオキシノジリマイシン)が豊富に含まれ、抗酸化作用や血行促進作用が報告されています。
毛根へ酸素と栄養が届きやすくなることでメラノサイトの働きを守り、白髪の進行を遅らせる可能性があります。
ただし、白髪の主因は遺伝や加齢によるメラニン生成の低下であり、桑の葉茶単独で確実に予防できる科学的エビデンスは十分ではありません。
生活習慣の改善やバランスのよい食事と併せて、手軽なセルフケアとして取り入れるのがおすすめです。
(参考文献:桑葉抽出物がメラニン合成酵素チロシナーゼ活性を低下させ、色素沈着を抑制する成分を同定。間接的に白髪予防と関連。|NIH(アメリカ国立衛生研究所)
桑の葉茶の上手な取り入れ方
桑の葉茶を健康的に活用するためには、まず「無理せず続けられる飲み方」を把握することがポイントです。
以下、取り入れ方のヒントをご紹介します。
適切な摂取量と1日の目安
桑の葉茶の摂取量は、商品パッケージやメーカーが推奨する飲み方を参考にするのが基本ですが、一般的には1日2〜3杯程度が目安とされています。過剰に飲むよりも、毎日少しずつコツコツ続けることが大切です。たとえば、朝食前と夕食前に1杯ずつ飲むなど、生活リズムに合わせて計画的に取り入れると続けやすいでしょう。
「もっと早く効果がほしいから」と1日に何リットルも飲むなど極端な方法は、かえって体や肝臓に負担をかける恐れがあります。特に、継続して飲むことで徐々に体に働きかけるお茶ですから、焦らず長期的な目線で試すのがおすすめです。
飲むタイミング(食前・就寝前など)
桑の葉茶の糖吸収抑制効果を期待するなら、食事前がベストと言われています。食事の15〜30分前に摂取することで、デオキシノジリマイシン(DNJ)が糖の分解酵素に働きかけ、血糖値の急上昇を和らげる可能性があるからです。
ただし、就寝前に飲む際は、利尿作用の強さを考慮する必要があります。夜中にトイレで起きる回数が増えると、睡眠の質が下がり、疲労回復が不十分になるかもしれません。どうしても就寝前に飲みたい場合は、寝る1〜2時間前までに済ませるなど、ある程度の時間を空ける工夫が望ましいでしょう。
(参考文献:桑葉に血糖値抑制効果が!健康情報 | 全薬グループ)
今食材としても注目される桑の葉茶【2025.0811】
2025年8月7日(木)にテレビ山梨にて、ニューヨークの料理学校が桑の葉茶の生産現場を視察している様子を放送。
日照時間の長い山梨で育てられる桑の葉は栄養価が高いということで、「高品質な桑の葉茶はアメリカでもビジネスとして成功する可能性が高い」と語っています。
(参考文献:「アメリカでも成功する可能性が高い」料理の素材として注目の桑の葉茶 生産現場をアメリカの一流シェフが視察|TBS/JNNのニュースサイト)
桑の葉茶が肝臓に悪いと言われる点に関するよくある質問
Q1. 桑の葉茶を毎日飲むと肝臓に負担がかかるというのは本当ですか?
健康な成人が1日カップ2〜3杯程度飲む分には肝機能への明確な悪影響は報告されていません。ただし桑の葉には糖吸収を抑えるDNJが含まれ、過剰摂取で低血糖や肝酵素の一時的上昇が起こる例があります。まずは1杯150 mlを食後に試し、体調を観察しながら量を調整しましょう。肝疾患や妊娠中、薬を服用している方は必ず主治医に相談し、週に休茶日を設けると安心です。
Q2. 桑の葉茶を長期保存すると有害なカビ毒が増える可能性はありますか?
基本的には心配ありませんが、開封後に高温多湿で放置すると1〜2週間で真菌が繁殖する恐れがあります。密閉容器に乾燥剤を入れ冷暗所で保管し、半年以内に飲み切ることが安全対策となります。異臭や変色を感じたら廃棄してください。風味も損なわれるため品質面でもメリットがあります。適宜乾燥剤を交換しましょう。
Q3. 肝臓の数値が高めの人が桑の葉茶を飲む場合、どのくらいの量やタイミングに注意すべきですか?
桑の葉茶は1日1杯(150 ml)以下に制限。食後に飲むと血糖抑制効果を活かせます。薬の吸収を妨げないよう服薬後2時間以上空けるのが目安です。数値が安定するまでは週2〜3日にとどめ、定期検査で変化を確認しましょう。渋み成分が多いため別途水分補給を行い肝臓負担を軽減しつつ、医師と相談しながら徐々に量を調整してください。
まとめ:桑の葉茶が肝臓に悪いは誤解でデマの可能性が高い
「桑の葉茶 肝臓に悪い」という情報は、過剰摂取や個別の体験談、薬との併用トラブルなど、さまざまな要因が重なって広まった誤解であるケースが多いと考えられます。
実際には、桑の葉茶はビタミンやミネラル、デオキシノジリマイシン(DNJ)などの有用成分を含み、適量を守って飲むことで肝臓を含む全身の健康サポートに役立つ可能性を秘めています。
ただし、良い成分が含まれているからといって、安心して大量に摂取してよいわけではありません。
正しい知識と適切な用量・用法を守りながら桑の葉茶を取り入れれば、「肝臓に悪い」という不安を払拭しつつ、健康維持に役立てていきましょう。

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