2025/04/25
ダイエットやスタイル維持の情報があふれるSNSやインターネットで、近年注目を集めている指標のひとつに「スペ120」があります。
「痩せすぎでは?」と囁かれることも多いこの数値を、あなたは正確に理解できていますか?
本記事では、「スペ120」の具体的な計算式から、十代〜二十代前半の身体に及ぼす健康リスク、さらには理想の体型へと近づくためのポイントまで詳しく解説します。

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目次
スペ120とは
「スペ120」とは、身長(cm)から体重(kg)を引いた数値が120になる状態を指す用語で、一部のSNSやダイエット関連の情報発信者のあいだで取り上げられています。
例えば、身長160cmで体重40kgの方の場合、160-40=120となるため「スペ120」に該当します。
数字だけを見ると、いわゆる“スリム”な印象を与えるため、SNS上では「スタイルが良く見える」「モデル体型を目指せる」といった憧れの気持ちと結びついて拡散されているケースもあるようです。
しかしながら、この「スペ120」という基準自体には医学的な根拠があるわけではなく、あくまでもインターネット上で独自に広まった一種の目標数値にすぎません。
特に成長期にある若い世代や、体重を急激に減らそうとしている方にとっては、健康面でリスクを伴うおそれがあります。
以下では、「スペ120」とは具体的にどういう状態なのか、なぜ「痩せすぎではないか」と疑問視されるのかを詳しく解説していきます。
「スペ120」とはどういう指標?
「スペ120」は、次のような計算式によって示されます。
身長(cm)-体重(kg)=120
一見するとシンプルで分かりやすい指標ではありますが、実際には個人の骨格や筋肉量、年齢や性別による身体の状態など、一切考慮されていません。
例えば、運動習慣があって筋肉量が多い方は同じ身長・体重でも見た目や健康度が変わりますし、逆に極端に体重が軽くても内臓脂肪が溜まりやすいケースがないとは限りません。
なぜ「スペ120は痩せすぎ?」と言われるのか
「スペ120」が“痩せすぎ”と指摘される理由のひとつは、基準となる数値が低めに設定されることが多い点です。例えば、身長160cmで体重40kgの場合は、計算上「スペ120」に当てはまりますが、BMI(Body Mass Index)の観点では約15.6という、明らかに低体重の数値になります。
さらに、「スペ120」を鵜呑みにして体重を急激に落とそうとすると、体が必要とする栄養素を大幅に制限しかねません。その結果、免疫力の低下や貧血、肌荒れ、月経不順など、特に若い世代の身体に深刻な問題を引き起こすリスクが高まるのです。流行や憧れだけで目標とするには危険な側面があり、医師や管理栄養士など専門家の視点からも注意が呼びかけられています。

オオサカ堂 コンテンツ制作チーム
どんなにプロモデルのような体型になったとしても、健康を損なってしまえば意味がありません。急激なダイエットにはリスクが伴うことを忘れずに。
スペ120の計算式:実際の数値例
改めて「スペ120」の状態を、具体的な身長と体重の例から見てみましょう。
ポイントは、“身長-体重=120”という差に注目することです。
身長150cmで「スペ120」を満たす場合
- 150-30=120
- 体重は30kgという計算になります。BMIに換算すると約13.3で、通常の健康基準を大幅に下回る数値です。日常生活に大きな支障が出る可能性が高いでしょう。
身長160cmで「スペ120」を満たす場合
- 160-40=120
- 体重は40kgになります。BMIは約15.6で、こちらも低体重の範囲に入ります。免疫力や筋力の低下、月経不順などの症状を招くリスクが高まります。
身長170cmで「スペ120」を満たす場合
- 170-50=120
- 体重が50kgとなり、BMIは約17.3。これでも「低体重」に近い数値で、体力不足や栄養不足が懸念されます。筋肉量が不足していると、見た目だけでなく将来的な健康リスクも無視できません。
以上のように、身長と体重の差を120に合わせようとすると、一般的に推奨される標準体重や健康体重よりも大幅に低い水準になりやすいことがわかります。
また、骨格や代謝量、年齢、性別などによっても最適な体型は異なるため、一律に“身長-体重=120”を目指すのは大変危険です。
【計算】スペ110とは?見た目で美容体重・シンデレラ体重と比較してわかった本当の痩せ基準



オオサカ堂 コンテンツ制作チーム
人によっては骨格がしっかりしていたり、筋肉量が多かったりスペ値では測れない個人差があるのでご注意ください。
スペ120は痩せすぎ?健康リスク
「スペ120」は一部で「モデル体型」や「美しいプロポーション」をイメージさせる数値として語られますが、実際には栄養状態の不均衡や健康リスクを招きやすいというデメリットがあります。
特に、身体がまだ完成していない十代〜二十代前半の方には、深刻な悪影響が及ぶ可能性が高いです。
十代〜二十代前半に起こりやすいデメリット
- 骨密度の低下
成長期に必要なカルシウムやビタミンDを十分に摂取できないと、骨がもろくなりやすく、骨折や将来的な骨粗しょう症のリスクが高まります。 - ホルモンバランスの乱れ
極端に体脂肪を減らすと、女性ホルモンのエストロゲン分泌が乱れることがあります。月経不順や生理痛の悪化などが起こりやすく、場合によっては将来の妊娠にも影響を及ぼす可能性があります。 - 貧血・肌荒れ
必要な鉄分やタンパク質を不足させると、貧血や抜け毛、肌荒れに悩まされる人が増えます。特に10代後半は、美容意識が高まる時期でもあるため、肌トラブルは心理的ストレスにもつながるでしょう。
筋力・基礎代謝量の低下と将来の体型崩れ
痩せすぎによって筋力や基礎代謝量が低下すると、体重を戻したときにリバウンドしやすい体質になってしまいます。若い時期に急激に体重を落とした場合、かえって将来的には脂肪がつきやすい身体になることも。
筋力の低下
体を支える筋肉が弱まることで、姿勢が悪くなる、運動能力が落ちるなどの日常生活への影響も出てきます。
基礎代謝量の低下
極端な食事制限によってエネルギー消費が小さくなると、ちょっとした過食でも太りやすくなる、いわゆる「省エネ体質」になってしまうのです。
このように、若いからこそ痩せやすい時期に「スペ120」のような低い数値を追い求めると、表面的には一時的に体重が減ったように見えても、将来の健康面に大きなツケが回ってくる可能性があります。
スペ120を目指すために
「スペ120」を実際に目指す場合も、ただ単に体重を落とすだけではなく、自分の身体の状態をしっかりと把握し、無理のない範囲でのコントロールが重要です。
特に十代〜二十代前半では、まだ骨格や筋肉が成長段階にあります。
身体の発育段階を理解する
成長期の栄養バランス
タンパク質、カルシウム、鉄分など、成長期には特に必要な栄養素が多くあります。これらを制限しすぎると、将来的に体格や健康面に悪影響が生じる可能性が高いです。
身体の変化は個人差が大きい
同じ身長でも骨格や体質、遺伝的要因によって“ちょうどいい体重”は異なります。友達と比べてしまうと誤差が大きいため、自分のペースを大切にすることが大事です。
正しいダイエット知識の身につけ方
専門家の意見を取り入れる
栄養士や医師、トレーナーなど、専門知識のある人にアドバイスを受けることで、無理のない目標設定や栄養管理が可能になります。
BMI・体脂肪率など複数の指標を活用
「スペ120」だけでなく、BMIや体脂肪率、ウエスト周りの測定など、複数の角度から健康状態をチェックする習慣をつけましょう。
食事・運動・休養のバランスを意識する
運動で筋肉を維持し、適切な食事で栄養を補給し、十分な休養をとることがダイエットには欠かせません。
自分の体調を常に確認する
体重が減りすぎたり、不調を感じたら、ダイエット方法を見直すサインです。早めに気づいて方向転換することが、健康を守る鍵となります。
スペ120に関するよくある質問
Q.1少しでも早く痩せるにはどうしたらいい?
回答:無理な食事制限はNG。運動と生活習慣の改善が近道。
まず極端な食事制限を避け、適度な運動と生活習慣の改善を心がけることが挙げられます。短期間で急激に体重を落とそうとすると、必要な栄養素が不足しやすく、さらにリバウンドのリスクも高まるため注意が必要です。筋力を維持するためには筋トレや有酸素運動を適度に組み合わせ、月に1〜2kgほどのペースで減量することが理想的です。また、睡眠時間や食事のタイミングを整えることで身体への負担を最小限に抑え、ダイエットを長続きさせやすくなります。
Q.2リバウンドを避けるには?
回答:長期的な視点で体質そのものを改善する。
リバウンドを避けるためには長期的な視点で体質そのものを改善する必要があります。極端な食事制限に頼るのではなく、筋肉をしっかりと維持・増強することで基礎代謝を高めることが重要です。一時的な「食べないダイエット」を行うより、日々の食事内容や食べる量を工夫し、無理なく続けられる運動習慣を取り入れることがポイントになります。さらに、ダイエット中のモチベーションを保つためにも、体重以外に体脂肪率やウエストサイズなど複数の指標を計測・管理し、身体の変化を多角的に把握することが望ましいでしょう。
まとめ
「スペ120」は、インターネットを中心に話題になった“身長と体重の差が120”という数値的な目標ですが、医学的根拠のない独自の基準です。特に成長期の若年層や無理なダイエットを考えている方にとっては、安易に目標に据えることで栄養不足やホルモンバランスの乱れなど、取り返しのつかないリスクを負う可能性があります。
理想の体型を手に入れたい気持ちは多くの人が抱える願望ですが、数字だけを追いかけるのではなく、自分の身体にあった適切な方法を選ぶことが大切です。
どうしてもダイエットをしたい場合は、専門家によるサポートを受けたり、BMIや体脂肪率など複数の指標もあわせてチェックしながら、無理のないペースで健康的に体重を落とす方法を検討しましょう。
身体を大切にする姿勢が、結局は「長く続く美しさや健康」につながるはずです。
(執筆・オオサカ堂 コンテンツ制作チーム)
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