2025/07/11
「寝つきが悪いからハルシオンが欲しいのに、オオサカ堂で検索しても出てこない…」そう思って、睡眠薬ハルシオンの個人輸入の方法を探していませんか?
その行動、大変危険です。
結論から言うと、現在ハルシオン(一般名:トリアゾラム)の個人輸入は法律で厳しく禁止されており、もし実行すれば、荷物が没収されるだけでなく、ご自身が処罰の対象となる可能性があります。
この記事では、薬剤師の監修のもと、なぜハルシオンの個人輸入ができないのか、その背景にある法律や過去の販売中止の経緯、そして危険な「お酒との併用」のリスクまで幅広く解説していきます。

【監修】オオサカ堂 薬事チーム
薬学分野に精通した有資格者が豊富な経験を活かして医薬品情報を厳格にチェック。分かりやすい薬学的アプローチで解説しています。

【ガイド】オオサカ堂 コンテンツ制作チーム
おかげさまで28年間、安心信頼の個人輸入代行・オオサカ堂のコンテンツ制作チーム。専門知識を活かし、正確で分かりやすい情報発信を心がけています。
目次
ハルシオン(トリアゾラム)とは?効果・副作用・服用条件の基礎知識
睡眠薬ハルシオンの個人輸入を検討する前に、まずはこの薬がどのような特性を持つ医薬品なのか、その効果とリスクを正しく理解することが不可欠です。
ハルシオンは、単なる「寝つきを良くする薬」ではなく、医師による慎重な管理が求められる、「向精神薬」のグループに属する薬です。
自己判断での使用がいかに危険かを知るためにも、基本的な知識をここで確認しましょう。
効果
ハルシオン(一般名:トリアゾラム)は、「超短時間作用型」に分類される睡眠薬です。服用後、非常に速やかに効果が現れ、脳の活動を鎮静させることで、スムーズな入眠を促します。主に「入眠障害(寝つきが悪い)」の症状改善に用いられます。以下のグラフは、ハルシオン服用後の血中濃度の推移を示しています。最高血中濃度に到達するまでの時間は1.2時間、半減期(血中濃度が半分に減少するのにかかる時間)は2.91時間との報告がされています。これは、ハルシオンが速やかに効き始め、効果は短時間で薄れることを意味します。
ハルシオンは、薬理学的には「ベンゾジアゼピン系」に属し、脳内の神経伝達物質であるGABA(ギャバ)の働きを強める作用があります。GABAは、神経の興奮を抑える「ブレーキ」のような役割を担っており、ハルシオンはこのブレーキを強力に効かせることで、脳全体の活動を鎮め、眠りを誘います。その即効性と効果の鋭さから、かつては広く処方されていましたが、後述する副作用のリスクから、現在ではより慎重な処方が求められています。
主な副作用
ハルシオンの効果の裏側には、注意すべき特有の副作用が存在します。
一過性前向性健忘
これは、薬を服用した後の出来事を覚えていない、いわゆる「記憶が飛ぶ」状態のことです。服用後に完全に眠りにつかず、中途半端に起きて活動(電話をしたり、食事をしたり)した場合に起こりやすく、翌朝になるとその間の記憶がすっぽりと抜け落ちています。このため、服用後はすぐに就寝することが極めて重要です。また、起床するまでの時間が短く、薬効が消失する前に活動を開始する可能性があるときは、服用を控える必要があります。
ふらつき・転倒
薬の作用が翌朝に残ってしまった場合、ふらつきや眠気が生じ、特に高齢者では転倒のリスクが高まります。服用中は、自動車の運転など危険を伴う機械の操作をしてはいけません。
依存性
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に共通するリスクとして、長期的に連用することで、薬がないと眠れない「精神依存」や、薬の効果が弱まってしまう「耐性」が形成されることがあります。また、通常の用量範囲内の服用であっても、離脱症状が起き、容易に辞められなくなる「常用量依存」にも注意が必要です。
これらの副作用を減らすために、ハルシオンを投与する場合には少量から投与を開始し、症状の改善に伴って減量に努めることが大切です。
医師の指導のもとで服用することで、リスクを管理しながら治療を進めることが可能です。
リスクと服用前に満たすべき条件
ハルシオンは、その強力な作用から、誰でも安全に服用できる薬ではありません。以下のような方は、服用が禁忌とされています。
- 急性閉塞隅角緑内障の患者: 眼圧を上昇させ、症状を悪化させるおそれがあります。
- 重症筋無力症の患者: 筋弛緩作用により、症状が悪化するおそれがあります。
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 特定の薬剤(HIVプロテアーゼ阻害剤、アゾール系抗真菌薬など)を投与中の患者
- 本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者: 重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがあります。
これらの条件に当てはまるかどうかは、専門家である医師でなければ正確に判断できません。自己判断で睡眠薬ハルシオンを服用することは、こうした医学的なリスクをすべて無視する行為であり、命に関わる事態を招きかねないのです。
参考文献:ハルシオン 0.125mg錠/ハルシオン 0.25mg錠 インタビューフォーム
【個人輸入】睡眠薬ハルシオン(トリアゾラム)は現在オオサカ堂で注文できません

ハルシオンの有効成分である「トリアゾラム」は「麻薬及び向精神薬取締法」という法律で「第3種向精神薬」に指定されています。
向精神薬は、依存性や乱用のリスクがあるため、医師の適切な管理の下で短期間の使用に留めることが求められます。
自己治療目的であっても、個人の判断で海外から取り寄せる「向精神薬の個人輸入」は、明確な法律違反となります。
このためオオサカ堂では、ハルシオンをはじめとする向精神薬を取り扱っておりません。
【なぜ】ハルシオン(トリアゾラム)が過去販売中止になった理由
ハルシオンの販売中止に関する噂を耳にすることがありますが、これらの噂は主に製品の包装変更や一部製品の自主回収に起因していると思われます。
実際には、ハルシオンの販売は継続しており、現在も医療機関を通じて処方されています。
具体的には、錠剤を取り出しやすいPTP包装へのシート変更や溶出試験不適合により0.125mg錠の自主回収が行われており、これらの措置が販売中止の誤解を招いた原因だと推測されます。
いずれも品質向上や安全性確保を目的とした対応であり、製品そのものの販売終了を意味するものではありません。
ハルシオンは現在も医師の処方のもと、患者に提供されており、今後も引き続き使用可能です。もし不安がある場合は、担当の医師や薬剤師に相談することをお勧めします。
睡眠薬ハルシオン(トリアゾラム)をお酒と混ぜるのはNG!死亡事例も
ハルシオンを服用している方の中には、つい自己判断で危険な飲み方をしてしまうケースが後を絶ちません。
その中でも最も危険で、絶対にやってはいけないのが、ハルシオンとお酒(アルコール)を一緒に飲むことです。
ハルシオンの添付文書に、ハルシオンとアルコールとを過量に併用した患者で死亡が報告されているとの記載があります。

具体的には、以下のようなリスクが急激に高まります。
極端な眠気と呼吸抑制
意識を失うほどの深い眠りに陥り、呼吸中枢までが抑制されて、最悪の場合、呼吸が止まってしまう生命の危険があります。
記憶障害(健忘)の増強
副作用である健忘がより強く、より長く現れます。服用後の記憶が完全に失われ、その間に異常な行動(無意識に暴れる、徘徊するなど)を起こすことがありますも報告されています。
判断力・運動能力の著しい低下
ふらつきが強まり、転倒による大怪我のリスクが高まります。また、翌朝以降も作用が残り、眠気や注意力低下、運動協調性の低下が続く可能性があります。
「お酒で寝つきを良くしよう」という考えで睡眠薬と併用するのは、自ら命を危険に晒す行為に他なりません。ハルシオンをはじめ、すべての睡眠薬は、水またはぬるま湯で服用するのが大原則です。
参考文献:ハルシオン0.125mg錠/ハルシオン0.25mg錠 添付文書
睡眠薬ハルシオン(トリアゾラム)を個人輸入ではなく、安全に入手する手順
治療の第一歩は、専門家である医師にあなたの悩みを相談することです。
医師はあなたの状態を丁寧に見極め、薬物治療が必要かどうか、必要であればどの薬が最適かを判断してくれます。
初診・カウンセリング
診察では、いつから眠れないのか、寝つきが悪いのか途中で起きてしまうのか、日中の活動にどんな影響が出ているかなど、あなたの状況を医師に伝えます。上手く話せるか不安な方は、事前に伝えたいことをメモにまとめておくとスムーズです。
処方と服薬開始
医師はあなたの不眠のタイプや生活習慣を考慮し、より安全で依存性の少ない新しい世代の睡眠薬(非ベンゾジアゼピン系やオレキシン受容体拮抗薬など)を提案することがあります。自己判断で一つの薬に固執するのではなく、専門家である医師の判断を信頼し、自分に最も合った薬で治療を始めることが、悩み解決への最短ルートです。
睡眠薬ハルシオン(トリアゾラム)の個人輸入に関するよくある質問Q&A
Q1. ハルシオンのジェネリック(トリアゾラム錠)は個人輸入できる?
A1. できません。 ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品と有効成分が全く同じです。ハルシオンのジェネリックである「トリアゾラム錠」も、有効成分は「トリアゾラム」であり、「第3種向精神薬」に指定されています。したがって、先発品かジェネリックかを問わず、個人輸入は法律で固く禁止されています。
Q2. 海外に住む友人からハルシオンを送ってもらうのはNGですか?
A2. はい、明確な法律違反であり、絶対にやってはいけません。 友人からの善意であったとしても、許可なく海外から日本へ向精神薬を郵送する行為は、送った側も受け取った側も「輸入」に関与したとみなされ、向精神薬取締法違反で処罰の対象となる可能性があります。
Q3. ハルシオンはオオサカ堂で今後取り扱う予定を教えてください。
A3. 日本の法律が変わらない限り、今後も取り扱う予定はありません。 前述の通り、ハルシオンを取り扱わないのは、サイトの方針ではなく、日本の「麻薬及び向精神薬取締法」を遵守しているためです。
まとめ:現在個人輸入代行で睡眠薬ハルシオン(トリアゾラム)は入手できない
これまで見てきたように、睡眠薬ハルシオンの個人輸入は、麻薬及び向精神薬取締法という厳しい法律によって、現在では完全に不可能です。
オオサカ堂で注文できないのは、それが法律違反だからに他なりません。
安易に違法なサイトに手を出せば、お金を失うだけでなく、偽薬による健康被害や、税関での没収・処罰といった深刻なリスクを負うことになります。
ぜひ、ご自身の健康と未来のために、専門医への相談という正しい一歩を踏み出してください。

オオサカ堂では、ハルシオン(一般名:トリアゾラム)をはじめとする向精神薬などの規制成分の取り扱いを一切行っておりません。ハルシオンは、依存症のリスクや乱用の危険性があるため、その使用には細心の注意が必要です。本記事を通じて、ハルシオンの個人輸入が法的に禁止されている理由を理解し、医療機関での診断と治療を受けることの重要性を再確認していただければ幸いです。依存症や健康被害を防ぐためにも、専門の医師と連携し、安全かつ効果的な治療を受けることが大切です。
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